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Study in Hawaii|ハワイで学ぶ ママに聞いた2020年ハワイの夏休み キッズ・プログラム「サマーファン」

ママに聞いた2020年

ハワイの夏休み キッズ・プログラム「サマーファン」

ホノルルのカーク・コールドウェル市長は、例年は25ドルの登録料が必要となる夏のアクティビティ「サマーファン」を、2020年に限り無料で提供すると発表。7月1日から28日までの土日を除く毎日、午前8時半から午後2時まで、合計3,600人の小学生が参加している。2人の子どもをサマーファンに通わせているママに話を聞いてみた。

 ホノルル市に住むSAKIさんは8歳の男の子と6歳の女の子のママだ。 

 「毎年、このタイミングは日本に帰っているので、市が運営する『サマーファン』にはプログラムの後半だけ参加し、前半は日本という感じでした。それが今年は帰国せずハワイにいることになり、すべてのプログラムに参加できることになりました。『サマーファン』はキンダーガーテンが終わった年からしか参加できないので、長男は今年で3年目。長女は初めての参加です。 

 参加前、サマーファンに対しては、ただ預かってくれるだけで、あまり関知せずに放置する、『託児』のようなイメージを持っていたのです。しかし、行ってみるととても充実していました。たとえば、長男が通った2年前は、毎週金曜にはアイスパレスやWet N’ Wildへのフィールドトリップがあり、週に1、2回はプールの時間がありました。私が連れていくには結構大変な場所に連れて行ってもらえ、とてもしっかりしたプログラムが組まれていて驚きましたね。 

 『サマーファン』は子どもたちをオアフ島内に点在する公園で預かってくれます。ひとグループ10名程度の子どもに対し、公園の管理者と13~17歳のジュニアリーダーたちが引率し、カリキュラムを進めてくれます。ジュニアリーダーはとてもまじめで熱心。とても情熱的にひっぱってくれます。

  後半には発表会もあります。ある年、これについても『大したことないだろう』と期待せずに行ってみたら、ストーリーがしっかりしているダンスや、コツコツ練習してきたであろう歌を親の前で披露してくれました。1カ月間、子どもたちが一生懸命に練習してきたのが見受けられ、子どもたちのひと夏の成長の度合いが大きく、それにビックリ。かなり満足度は高い、というのが『サマーファン』に対する私の印象です」 

 

いまは行くことを期待するほどに 

 「コロナ騒動が起きてしまった今年、子どもたちも親も、3月からずっと学校がない生活をしていました。『サマーファンを申し込んだよ』と話しても、そのときはとくに感動も喜びも感じられませんでしたが、1日行って2日行って、いまはとても楽しみにするようになりました。平日だけ行けることを理解しているので、「今日は何曜日?」「明日もあるの?」などすでに『サマーファン』に期待しているのが伝わります。机の前での勉強こそしませんが、学校みたいな体験ができ、先生ではないけれどリーダーがいて、新しい友だちと知り合って。家庭では用意ができない環境ですし、子どもにとっては必要な環境なので子どもたちの社交性、社会性を確立でき、刺激も得られるのでとても良いと感じています」

コロナに対する不安はないのか? 

 「移動ごとに必ず手洗い。『今日は10回以上手を洗ったよ』と話してくれます。朝いちばんで熱を測り、熱があると帰らされるなど、衛生管理も徹底している様子です。もちろん、不安がまったくないといえばうそになりますが今後、共同生活ナシというのはあり得ませんしね。8月からは学校も再開するとのこと。安全対策についても現在、あれこれ協議されていると聞きますので、どうなるのかは見守っていきたいと考えています」 

 

家に子どもがいるという充実の時間とその反動 

 「学校がないこの3カ月は毎日、家に子どもがいます。お父さんも6月からは通常勤務に戻りましたが当初は在宅でしたので、このように家族が全員家にいる、というこの時間は夢のようでした。お父さんが仕事に戻り、今度は私だけで子どもたちと毎日接し、いろいろな場所にも出かけたりして、それはそれでとても楽しい時間でした。一方で、兄妹喧嘩もしょっちゅうですし、息つく暇がありませんでしたから、本音を言えば、ちょっとだけほっとしています(笑)。 

 とにかく、子どもの夏休みはとても重要ですので、ひとつでもふたつでも学び取ってくれたらと思います」 

 人類史上初めての新型コロナウイルスによるステイホームなどを経験しての夏休み。この現在の状況は、子どもたちの未来にどう影響するのだろうか。

(取材・文 鶴丸貴敏)


(日刊サン 2020.7.10)

 

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