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日本入国、6日間の強制隔離に延長−−−− 日刊サン記者、一足早く入国。隔離体験ご報告

新型コロナウィルスの感染が再拡大しているハワイ。感染力が強いといわれるオミクロン株に感染している人も確認され、増加が懸念されている。

そんな中、日本政府は日本入国に関する隔離措置を強化。これまで到着した翌日から3日間の隔離だったものが、12月20日からは到着した翌日から6日間の隔離に延長した。年末年始、日本に行く予定だった人たちにとっては旅程を変更させられることになり、困っている方も少なくない。

 

着陸から通関を出るまで3時間@羽田

日刊サンの記者、奥山夏実は12月16日に日本に到着した。羽田空港での検疫のようすと、3日間の隔離体験をご報告します。

 

HNLチェックインカウンターで

搭乗したのはJAL。チェックインの時カウンターで、厚労省の検疫所が作成した質問状にWebであらかじめ答えておくよう、案内用紙を渡された。スマートフォンやPC対応でQRコードからアクセスでき、名前や健康状態などを記入する。全て答えると新たなQRコードが返送され、それをスクリーンショットするなり印刷するなりして到着後、検疫に表示してチェックを迅速化させるためだ。

強制隔離を含む14日間の自主待機期間は、スマートフォンに2つのアプリをインストールし、位置情報、健康状態の確認と居所確認などの対応が義務づけらる。13歳以上の帰国者で、アプリが使えるスマートフォンを持っていない人はレンタルが必要になる。12歳以下の子どもは、保護者による同行登録が必要だ。

アプリは健康居所確認の「MySOS」と、感染者との接触確認に利用する「COCOA」。私は8月にも一時帰国してアプリはインストール済だったので、新たにアクセスする必要はなかった。

機内は7割くらいの搭乗者。ホノルルマラソンの直後だったからか、意外に多いなという印象だった。機内でも宿泊施設登録票などが配布され、健康状態や往復のフライト、パスポート番号、日本での自主待機先の住所などを記入しておく。

2種類のアプリのインストールが必要

羽田着16:30、検疫の流れはスムーズ

飛行機を降りてからはちょっとしたウォーキング開始だ。①QRコードの確認、②書類などの確認、③検体(唾液)採取、④アプリのインストール、⑤質問票の登録、⑥結果通知とターミナルの中を歩き回り、⑦バスの待機、⑧バスに乗って隔離ホテルへという順番になる。

羽田国際線の到着ターミナルは2階にあり、使っていない到着ロビーを①〜⑥の検疫に当てている。

建物は比較的新しく、ロビーはどこも広くて天井も高い。広すぎて歩きすぎて自分がどこにいるのかわからなくなるほどだ。カーペットの床材は桜柄がモチーフで、ロビーやエントランスごとにデザインが変わっている。誘導に従って歩いているとカーペットのデザインで同じ通路を逆回りに歩いているんだな、と気付いたりする。

サインも8月に帰った時よりわかりやすくなり、通路では係員が誘導している。

厚労省の検疫所はどれだけのスタッフを雇ったのかと驚くほど、潤沢にスタッフが配置されていて、応対も的確。20代くらいの若い人が多く、アジア人と思しき若者もテキパキ働いている。

粛々と歩きながら各所を回り、唾液採取の検体を提出したら、3階に誘導されて、アプリのインストール。これにもマンツーマンでスタッフが付いて、スマホが苦手な人にも応対。

どこも長い列になることもなく、スムーズに流れている。それでも時間がかかる。書類のチェックを二重三重の人が確認するからだ。

検疫は到着ロビーを使って行われている。次のロビーまではけっこう歩く
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無料の水やデニッシュもある

一番待たされるのが、検体検査の結果待ち。待合室には自販機があり、飲み物やお菓子などが買える。椅子にはSNSの充電器がつなげる電源もある。無料のボトルウォーターやデニッシュなどもある。環境としては悪くない。今回、検体検査で待たされた時間は小一時間ほど。陰性のシールが貼られた書類を渡され、ほっと一息。

同じロビーで今度はバスの順番を待つ。どこのホテルに連れて行かれるのかスタッフに聞くと、「私たちにも何も知らされていないのでわかりません」、の一点張り。かん口令が敷かれているのは、ホテルや行き先の不満には一才対応しませんということ。仕方がない。

10人ほどのグループが2組、20分ほど待ってから、スタッフの誘導に従って最終コーナーの空港検疫へ。通関、スーツケースを受け取り、出口は近い! 

外に出ると数台のバスが待機している。都内だけでなく湘南ナンバーのバスもあり、さまざまな地域のバス会社が招集されているのが分かる。

無料のボトルウォーターやデニッシュもある
唾液検査の結果待ちは小一時間
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バスの中で初めて行き先が告げられる
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泉岳寺のアパホテルへ

私が乗ったバスは20人乗りくらいの小型。乗り込むと厚労省のスタッフから、泉岳寺のアパホテルに行くと告げられる。良かった、都内だ。横浜、名古屋、九州に飛ばされる人もいると聞いていたので一安心。

アパホテル到着は夜9時。長旅だった。エントランスは通行人が近づけないように仕切られ、ガードマンとフェイスマスクをしたスタッフが10人近くいた。

バスから4人ずつ降ろされ、フロントでチェックイン。いたるところビニールが貼られ、ここにも10人以上の人がいる。アパホテルの職員ではなく、厚労省が雇ったスタッフだそう。

鍵とお弁当の袋を受け取り部屋へ。私は大きなスーツケースを3つ持っていたが、小さな部屋はスーツケースがやっと入るほど狭い。電子レンジなどはなく、湯沸かしがあるのみ。備品は紙コップ、不敷布のタオルなど、どれも使い捨て仕様になっている。

必要な荷物を出してから、ドアを開けて外気を深呼吸していたら館内電話がかかってきた。「お部屋の外に出るのは禁止になっています。お弁当を取る時にだけ、マスク着用の上ドアを開けてください」、監視カメラがあるらしい。

泉岳寺アパホテルの部屋。備品は湯沸かし器のみ。窓は少し開けられる
朝食
夕食
昼食

食事は唯一の楽しみなのに

電子レンジがないから、冷え切ったお弁当を食べる。蓋には「高級仕出し弁当」とある。銀座の弁当屋さんらしい。第一食は感謝していただいた。

翌朝はパンかなと思ったら同じ弁当屋の朝ごはん。3食3日間ずっと同じ店。すっかり顔馴染みになった冷たい肉団子やシュウマイもどき、柴漬はずーっと入りっぱなしだった。

知人が隔離されたホテルグレイスリー新宿の配給食、悲しい

でも知人が隔離されているホテルグレイスリー新宿の配給食を見て、私のお弁当は恵まれていると思えた。

知人もハワイからだから3日間の隔離のはずだったけれど、フライトの同乗者にオミクロン感染者が出たため、延長10日間の隔離になってしまった。あの牢屋のご飯みたいなのを10日間も食べるなんて、キツイだろうなあ。

デリバリーや親族からの差し入れなどもできるが、生物、お弁当などはNG。お酒もだめ。私はミネラルウォーターと野菜ジュース、カップ麺のお蕎麦とミニトマト、バナナ、みかんを差し入れてもらった。

食事よりお風呂に入れたのは救いだった。ハワイではバスタブなしの暮らしだから、わざわざエプソンソルトを持参してお風呂を毎日楽しんだ。

3日目の朝、唾液検査の検体を提出して結果待ち。昼過ぎにやっと隔離解禁、バスで羽田に戻り解散となった。ただしハイヤーで自宅待機先に直行、あと11日おとなしくステイしていなくてはならない。

(写真・文 奧山夏実)

(日刊サン 2021.12.24)

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1 コメント

  1. 入国の記事 ありがとうございます。こうして 知りたいこと 経験しないと分からないことを記事にしていただくと とっても 役に立ち 感謝してます。街角、レストランの中にあった 紙の日刊サンには 随分とお世話になりました。紙の世代の自分には 画面の文字は馴染めずのままです^^。スター・アドバタイザーがまだ 別々の新聞だった頃が懐かしく・・。依然のように 「二週間暇になった・今夜 羽田からハワイに行こう」が 再び実行できるようになる日 を 心待ちにしております。 このところ 気になるのは・HRTがいつWAIKIKIあたりまで開通するのか です。もういい歳になって 果たして生きてるうちに乗れるのかぁ~疑問ですけど。 あと 和食のレストランの営業状況がとても気になります。追跡をよろしくお願いいたします。ハワイのいいとこの1つ、美味くない現地料理を食べなくて済むこと^^。これからも よろしくお願いします 毎回 楽しみに サイトを覗いてますから。 今川。

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