日本では、初日の出や書初めなど、新年最初のものは特別な意味をもちます。茶道においては「初釜」がこれにあたり、お稽古初めの大切な行事とされています。
表千家や裏千家などの家元では、元旦の早朝に汲まれた水（若水/わかみず）を用いたお茶が振る舞われます。
そんな新年を寿ぐお茶会が、ハワイで開催されます。亭主をするのは日本とニューヨークで長くお茶人として裏千家茶道を嗜んできた、大塚肇子さん。
「茶道は日本の文化や芸術の結晶です。一期一会の心、お道具の美しさ、おいしいお菓子と一服のお茶‥‥着物を着る楽しみもあります。それらを一人でも多くの方と分かち合いたいと願い開催します。お茶会の話しをした際、ニューヨークで『茶庵』という人気カフェレストランを経営する八木共子さんも、一緒にハワイに行きましょう、新春の生菓子を作ってハワイのお客様に食べていただきましょうと盛り上がり、即決しました」
オオツカさんはハワイ大学出身。今も年に数回ハワイに来るので友人も多い。
「ホノルルの海辺の邸宅、ツリーハウスのご主人が会場を提供してくださることになりました。ハワイで表千家の茶道を教授する佐々木朱美さんもサポートしてくださいます。お着物のレンタルや着付け、ヘアメイクをしてくださる方も。素晴らしいコラボレーションになりそうです」
江戸・明治時代のアンティークの茶箱を使ってお点前をし、生菓子は新春にふさわしい「花びら餅」が添えられる。
「ふっくら白いお餅の中に、白味噌あんと甘煮をした牛蒡をしのばせてあるのが「花びら餅」です。平安時代から宮中のおせち料理のひとつだったそうです」
600年もの歴史をもつ、花びら餅を創作する八木共子さんは、ニューヨークでお菓子教室も開いている。
「茶道と聞くと敷居が高い、正座は無理、と躊躇する方もおられるかもしれませんが、ごくごく打ち解けた会にしたいし、楽しむことを一番に、お作法も気にせずに召し上がっていただきたいです。お席は椅子やソファを使うので、正座をせずともお点前に参加できます。せっかくの機会ですので、ハワイでお着物を着てみるのも一興なのではないでしょうか」
コロナ感染を防ぐため、当初の参加者より人数を減らして開催。問合せ、参加申し込みは右記へ。 （取材・文 奧山夏実）
日 時：１月26日（水）
第一部 11am〜12pm、
第二部 １pm 〜 2pm、
第三部 3pm 〜 4pm
参加費：＄30
問合せ・申込み：[email protected]
着物レンタル、着付け、ヘアメイク：Y-COCO Sayumi Bridal 808-225-9744
（日刊サン 2022.1.14）
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