EV車、テスラが人気です

Q. ではさっそく質問です！　ここ２〜３年、ハワイでは電気自動車が急速に増えていますよね。EV専門メーカーのテスラを見かけることがすごく多くなりました。

A. テスラは去年、モデル３の大幅値下げを敢行して、一気に人気車種になりました。４ドアのセダンタイプで、ハワイでの新車価格は約$42,000ほどです。

Q. 去年の暮れだったか、テスラ独自の急速充電器スーパーチャージャーがハワイで初めて開設されたのいうのもニュースになっていたし。

A. パールリッジセンターの中に６つのストールが作られ、24時間年中無休で充電できます。電気自動車の充電は普通充電（交流充電）と急速充電（直流充電）があり、自宅など家充電は普通充電は出力が低いので充電が数時間以上かかります。でもショッピングセンターなどの充電器は急速型なので比較的早い。

Q. でもEVに乗っている友人が「電気自動車が増えたのでどこの充電ストールも混んでいて待たされる。ガソリンなら３〜５分で満タンになるけど、EVは１時間はかかる」ってぼやいていました。

A. 確かに混んでいますよね。パールリッジのテスラのスーパーチャージャーも順番待ちのようです。テスラのは最大250kWと言われていますが、実際は60〜90kWくらいのよう。稼働台数とか、その車の充電量などが影響しているのかもしれません。

Q. ワイキキ周辺に住んでいて、わざわざパールリッジまで往復すると時間も電気代もかかる（笑）。でもガソリン代も高騰しっぱなしで、ゼロミッション車への憧れは捨て難い。

A. 問題はそこなんです。家充電（拠点充電）ができれば良いのですが、そうでない場合、充電の時間をいつも考慮していなければなりません。子どもの送り迎えがあるお母さんだったりすると、よそで充電するのは結構キツイと思いますよ。ご自身のライフスタイルを考慮する必要があります。

政治も経済も ゼロミッション車へシフト

A. 世界情勢が混沌とする中で、ガソリン代が下がる兆しがなかなか見えません。それにクリーンエネルギーへの転換は、世界に先駆けてハワイが率先して進めようともしています。実際、ハワイ州のソーラーシステムの普及率は全米平均の５倍もの高さで、ハワイの人はクリーンエネルギーへの理解と賛同が広く定着しています。

Q. 国連が実施している持続可能な開発目標SDG’s（Sustainable Development Goals）を基準にハワイ州ならではのゴールを設定した「アロハチェレンジプラス」ですね。

A. はい、ハワイ州は、全米でいち早く2045年までに販売する電気を100％再エネ由来とすることを義務付けています。州法では2030年に40％、2040年に70％という中間目標も定めていますから、電気自動車への優遇措置は今後も確実に増えていくはずです。それから忙しくて充電時間がなかなか取れない人は、ハイブリット車を検討してみるのもお勧めです。ガソリンは減りにくいし、バッテリーの買い替えはタックスクレジットが節税対象になりますから。車の買い替えを検討しているなら、ぜひ相談にいらしてください。

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（取材・文　奧山夏実）