ホノルル市議会は今週、ワイマナロ・ビーチでの商業活動を禁止する法案を可決したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ただし、ハワイ州映画事務所(Hawaii Film Office)によって許可を受けた商業映画の撮影は除外される。
この法案38を提出したワイマナロ選出のエスター・キアアイナ市議会議員によると、この法案の目的は現在様々な商業活動によって混雑しているビーチを地元住民がより快適に利用するためだという。
キアアイナ議員は水曜日の市議会で「現実的に、ワイマナロは島のどの地域よりも商業活動の影響を受けているのです。ビーチで商業活動をする人々が自分たちの個人的な経済的利益のために、一般市民のための公立公園とその資源を利用する権利があるとは思いません。商業活動の中には、時間と場所によって適正なものもあることは認めます。法案38は、地域住民からの意見をもとに、ワイマナロのために正しいバランスを取るものだと信じています」と述べている。
議会の採決では、賛成7票に対して反対2票で可決された。
反対したカルヴィン・セイ議員は、提案された商業活動の禁止は偏った見方とともに、実施すれば人員不足の状態にあるホノルル警察により大きな負担となると懸念している。
セイ議員は「どうして映画産業だけ許可するのでしょうか? ひとつの商業活動は許可されるのに、他の商業活動は許可されないというのは不公平になります」と述べている。
それに対してキアアイナ議員は「映画撮影はハワイ州映画事務所できちんと管理されているので、問題はないと思います。ワイマナロの住民は映画撮影は自己管理において全く問題ないと言っています。映画撮影は毎日行われているわけはありません。そしてたくさんの地域住民を(エキストラとして)雇って、地域と協力しています」と述べている。
この法案に対する公聴会では、ウェディング業界や写真撮影業界から多くの反対意見が提出された。
ローレン・カーソンさんはウェディングと写真撮影の仕事をしているが「この禁止法案は、私のような人間にとって壊滅的な打撃です。そしてハリウッドのような巨大企業の方が、地元で必死に働いている住民よりも重要だと言っているようなものです」と反対意見を述べた。
キアアイナ議員はそれに対し「まるで大企業対地元のフォトグラファーのような対立のように言いますが、問題はそこではありません。リスペクトの問題なのです。映画撮影はきちんと管理されて地元と協力しているのです。そこが違うのです」と反論している。
実際、キアアイナ議員は映画撮影とともにウェディングなどの(ビデオではない)写真撮影も例外として許可することを検討したが、地元住民から反対されたという。
「私は地元住民の声を代弁しているのです。彼らはウェディングとその写真撮影のために毎日たくさんの人々が押し寄せることに反対しているのです」
市議会で可決された法案は今リック・ブランジャルディ市長のもとにある。
ブランジャルディ市長が署名して条例となるか、署名なしで条例とするかは市長の判断だが、もし条例となればワイマナロ・ビーチとともに市が管理しているフナナニホやマカプウのビーチも同様となる。
州が管理しているエルマズ・ビーチなどで商業活動をするためには、州土地天然資源局が発行する許可が必要となっている。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.18)