冬の季節には、オアフ島のノースショアでは大きな高波が打ち寄せる。
海岸線に立っている住宅では、高波が土地を侵食して一部では危険な状態だとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
ノースショアに住むポマイ・ホアピリさんは「高波が家々の地盤を打ち砕いて、海中に巻き込んでしまっています」と述べている。
ホアピリさんは高波がピークになる午前7時15分ごろに海岸線の様子をビデオに撮っていたが、波は30フィートから40フィート(9メートルから12メートル)にまで達していた。
「海岸線に立っている住宅の多くは高波による損害や、土地の侵食で大きな被害を受けています。たくさんの人々が住宅の一部を失っているのです」
近隣に住むロブ・バルタジオさんも「私が今までに見た中で最悪です。今までは16フィートから20フィート(5メートルから6メートル)くらいだったのに、今では家全体が波にのまれそうです」
ロッキー・ポイント・ビーチにある住宅では、波から土地の侵食を守るために砂袋やコンクリートの塊を海岸線に設置しているが、見た目がよくないという。
「自分の家を守りたいと思っていろいろなものを海岸線に設置するのは理解できるのですが、正しいやり方をしないとただ単にゴミや廃棄物を捨てているように見えてしまいます」
ハワイ大学の海洋科学の専門家であるチップ・フレッチャー教授によると、ノースショアの高波による侵食問題は放置しておいて自然に解決するものではなく、今なんとかしないと取り返しのつかない状態になるという。
「海面上昇の問題について今対応を始めなければ、この周辺の地域はさらに大きな問題に直面することになるでしょう」
ホノルル市の海洋安全局でも高波が道路上に冠水している時があると観光客に警告している。
「満潮時には、ラニアケアやカワエナ周辺の道路が高波に洗い流される時があります。高波を見学するときには安全な距離を保って見学するようにしてください。たくさんの観光客が、この高波をウォーターアミューズメントパークのように考えているようですが、世界中で最も危険な波の一つだということを理解してもらいたいと思います」
高波を見学する際には柵があるところから見るようにと警告している。
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写真:
(日刊サン 2022.1.24)