最近はアメリカ本土の行き来がしやすくなってきましたね。また、アメリカ本土とカナダではサマータイムが終わり、1時間の時間調整が行われました。たった1時間と思いがちですが、この1時間の時差に慣れることは、体にとっては一苦労です。
今回は、アーユルヴェーダの視点から時差ぼけの対処法についてみてみましょう。
1年を通して日照時間が少しずつ変化し、日の出と日の入りに変化が起きるのは自然なことです。この、「1年を通して」というのが体にとっては重要で、知らないうちに、少しずつ環境の変化に順応しているのです。この一年の流れを、自然界には特定のリズムのようなものが存在しているとイメージすると良いでしょう。私たち人間も、このリズムに沿った生活をしています。
サマータイムや旅行による時差は、体にとっては突然起きる変化ですので、体は新しい環境に慣れるために、いつもより敏感になります。特に秋は、夏から冬に向けて季節が変化する時期でもありますので、この時期こそ早めに休息を取るようにしましょう。サマータイムが終了して直後は以前の時間帯で生活をする方が体にとっては普通ですので、時計にとらわれずに自分がいつも就寝していた時間で数日間過ごし、少しずつサマータイム後の時間帯に慣れていくことをお勧めします。
旅行の場合は、空港でチェックインをする時から目的地の時間に合わせて食事や睡眠のリズムを調えると良いでしょう。時差に順応するまでに、数日間の余裕を体に与えてあげてます。移動直後は風と空間のエネルギーであるヴァータが高くなりますので、なるべく暖かくて消化しやすい米やスープなどを食べて体を休めてあげてください。
可能であれば、軽くヨガのアーサナ(ポーズ)をして呼吸を巡らせてあげると良いでしょう。早い動きや筋肉に頼った動きよりも、ゆっくりと呼吸をしながら体を動かすポーズの方が、ヴァータを穏やかにしてくれます。ナチュラルフードストアで、ホメオパシーの時差ぼけ防止タブレットを購入することも可能です。
時差に慣れるためには、なるべく生活を一定のリズムに保つことをお勧めします。時差ぼけで夜に眠れない場合は、耳の穴にサラダごま油(中華用で無いもの)を一滴垂らし、コットンガーゼで耳の穴を軽く覆ってから寝ると良いでしょう。耳の乾燥を防ぐことで、睡眠の邪魔をするヴァータを鎮める効果があります。
幸せ修行 No.253
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。
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