デービッド・イゲ知事は11月23日午後、新型コロナ感染対策関連の規制について一部を維持する一方で、その他の規制に関する権限を各市長に委ねることを発表したとホノルル ・スター・アドバタイザーが伝えている。
これにより、12月1日からハワイ州の各島ではそれぞれの市長は今までのように規制について事前に知事の承認を得る必要はなくなり、島の状況に応じて市長が自由に対応をすることが可能となる。
知事のこの決定は、ハワイにおける感染数の減少に楽観的な見通しが見えてきたことでおよそ20カ月にわたって行われてきた様々な緊急命令を解除し、ハワイ経済の立て直しを図りたいという意図による。
ハワイ州の措置として行われてきた運転免許証更新の期間延長は来週月曜11月29日で終了するため、今後は免許証に記載されている失効日前に必ず更新手続きをするように求められる。
また、ハワイ州政府による「セーフ・トラベル・ハワイ」プログラムは継続されるため、ハワイに入る際にはワクチン証明か72時間以内の陰性証明は引き続き必要となる。(どちらもない場合には10日間の自己隔離が必要)
州内での屋内におけるマスク着用もこのままルールとして存続することが決まっており、マスク着用ルールが解除される日程については何も決まっていないとされている。
イゲ知事はハワイの観光が再開されていることを強く強調しており、すでにアメリカ本土からの国内旅行はパンデミック前の水準に戻りつつあることから、今後はカナダ、日本、韓国からの旅行が増加するように関係当局と協力していきたいと述べている。
オーストラリアからの旅行者については、直行便が12月13日から運行開始される。
ハワイ観光局も知事の発表を歓迎して、次のように述べている。
「ハワイにおけるワクチン接種率は国内でも高く、セーフ・トラベル・プログラムの実施も効果を上げています。今回の規制緩和の決定は私たちの観光業を活性化していくための大きなステップとなるでしょう」
イゲ知事はハワイ州住民に対して、長い間の規制によって家族のイベントなどができなかったことなど、住民が様々な犠牲を払ってくれたことに感謝をし、今後は経済の復興に向けてさらに力を尽くしていくと述べている。
ホノルルのリック・ブランジャルディ市長は、知事の発表の後すぐにいくつかの規制緩和を発表した。
規制緩和の開始は12月1日から。
- 大きなイベント、レストラン、社会的集まり、ジムにおける収容人数制限の規制を撤廃。
- 全ての大きなイベントではアルコールを含め飲食の提供が許可される。しかし、「セーフ・アクセス・オアフ」プログラムのルール遵守は求められるため、ワクチン証明か48時間以内の陰性証明が求められる。飲食時以外のマスク着用も必要。
- レストランでは社会的距離ルールが撤廃され、テーブル間を離す必要はなくなる。入店時に行われていた接触者追跡(住所氏名などの記入)も撤廃される。屋内で飲食時以外のマスク着用は必要。
- スポーツジムでは、機器の間を離す必要はなくなり、グループフィットネスも収容人数100%で再開できる。屋内におけるマスク着用は必要。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.11.24)
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