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デジタル版・新聞

CAN OF ALOHA

親知らずのおはなし

 私はとにかく食べることが好き。基本的にいつでも食欲旺盛で、多少具合が悪くとも「美味しいものを食べれば治る」精神でさらに食べてしまうような人間です。ところがここ一週間は食べることはおろか、飲み物すらもまともに飲めず、何もできずに寝てばかり。というのも、とうとう親知らずにさようならしたのです。

 現代人は顎が小さくなっていることから、親知らずがまっすぐきれいに生え切る人はもはや珍しく、遅かれ早かれ皆さん抜歯を経験されるそうです。私の場合は、上は1本元々なく、もう1本は少し斜めに生えてきたことから日本で抜歯済み。ところが下2本はちょっぴり顔を出したところで止まってしまった恥ずかしがり屋さんたちを抱えたままだったのです。いつかは抜かないとな~とぼんやり思っていましたが、痛くもないからまあいっか、と放置していたのです。

 

 ところが、その恥ずかしがり屋さんが反抗期を迎えたのか、ある日突然歯、正確にいうと歯茎が痛みだし、もうこれはどうしようもないと思い腰をあげたのです。

 すでに抜歯していた友人たちに聞いてみると、「抜歯後は顔が二倍くらいに腫れた」だの「処置中に痛すぎて気を失った」だの、ありがたい体験談を教えてくれて、恐怖はピークに。しかしもう歯医者の予約は取ってしまったし、いずれは抜かないといけないんだし、と自分を奮い立たせて歯医者へ。処置後はフラフラになることを見越して、いい大人ですが家族に付き添ってもらいました。

 処置時間自体は、麻酔が聞くのを待つ時間を含めても1時間程度。先生の腕が良かったのか、特段痛くもなく、ただ力技で顎の骨から文字通り歯を「抜く」感覚が怖かったくらいで済みました。その日は強めの痛み止めでまどろんでいるうちに終わってしまい、次の日からも躊躇なく痛み止めを飲むことで「痛みにのたうち回る」ことはなく済みました。

 それでも、口の中にぽっかり穴が、それもふたつも空いている、というのは怖くて、流石の私も食欲がなくなり、ヨーグルトやゼリーで凌いでいたというわけです。あれから一週間たち、ようやく食欲も戻ってきたので、次は何を食べようかなと考えているところです。

 

 そんな怒涛一週間の間に、なんと『日刊サン』が紙面になって大復活! なんとも嬉しいお知らせです。私は親知らずが生え切らない現代人ではありますが、モノを読む時はやっぱり紙面がしっくりきます。これからもWeb版でも紙面版でも、何卒よろしくお願いいたします。

CAN OF ALOHA   No.64

金平 薫 (Kaoru Kanehira)

香川県出身、現在はハワイ某所にて武者修行中。 日々のあれこれを、ゆるりとお伝えできたら幸いです。美味しいものには目がありません。 なんでもない毎日は Instagram:kaoru_days をご覧ください。

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