機械のお話
掃除、洗濯、料理。三大家事といえば、それらが頭に浮かびます。そして、残念なことに、私はそのうちの何一つとしてやりたくはないのです。根っこからぐうたらな私にとって、家事と呼ぶものはもはや敵。やらなきゃな、と思って1日がすぎていくことも少なくありません。
とはいえ、今はほとんど機械がやってくれる時代。掃除も掃除機を持って家中歩き回るだけ、洗濯だって洗濯機に放り込むだけ。料理に関してはまだ人間の手が必要ですが、手間を減らす動画はごまんとあります。最近引っ越したアパートメントには食器洗浄機が備え付けてあり、なんで便利なんだ! と感動しきりです。料理を作ることそのものより、その後の片付けの方が面倒だったのだと気づかされました。お陰で、自炊の頻度もアップ。わずかながら健康的な生活を送れているように思います。となると、欲しくなってくるのがホットクック。ハワイで手に入るかどうかは定かではないのですが、材料を入れてポチッ、で料理が出来上がる優れもの。もし手に入ったら、私の仕事は食べるだけ、という理想の状況になるはずです。
そうそう、引っ越しに際し、知人からお古のロボット型掃除機・ルンバを譲り受けました。ポチッとボタンを押すと、勝手に動き回りながら床を掃除して、バッテリーが切れそうになると勝手に充電して、また掃除をしてくれるのです。なんと愛らしくて健気なのでしょう! 時々ベッドの下に入り込んで抜け出せなくなったり、段差につまづいたりしていますが、そんな姿もとても可愛らしいのです。ペット不可のアパートメントですが、ペットに癒されている気分です。
洗濯に関しては、アパートメントのランドリーまで運び、洗濯機にドサッ。終わったらまた運んできて、畳むのみ。といってもその「畳む」が厄介。こればかりは機械頼みというわけにもいかず、地道にこなすしかありません。暑くなってくると、ホカホカに仕上がった洗濯物を触るだけで汗ばんできます。
と、こんな感じで機械がほとんど身の回りのお世話をしてくれているので、なんとか生きていけているのでしょう。もし全部1から10まで手でやらなければならないとなると……考えたくもありません。
そろそろ、炊飯器をセットする時間になりました。米を洗う手間が面倒だなと思っていますが、かまどで炊くよりは遥かにマシ。電気と機械の恩恵をしっかり与り、今日も美味しいご飯を作りたいと思います。
CAN OF ALOHA No.52
金平 薫 (Kaoru Kanehira)
香川県出身、現在はハワイ某所にて武者修行中。 日々のあれこれを、ゆるりとお伝えできたら幸いです。美味しいものには目がありません。 なんでもない毎日は Instagram:kaoru_channel をご覧ください。