ハワイ州の児童福祉関係者や児童司法関係者は、児童虐待報告が今後急増する恐れがあると懸念しているとハワイニュースナウが報じている。パンデミックは、子供たちをより弱い立場へ追いやっただけでなく、虐待報告をより困難にしたという。ホノルル市のロシェル・ビディーニャ副検察官は「子どもたちが虐待の加害者と一緒に家にいる時間が長ければ長いほど、虐待は間違いなく増加する」と述べた。ハワイ州では、毎年約1,000件の児童への性的虐待及び身体的虐待が報告されている。

一方、虐待報告が最も多い公立学校からの昨年の報告数は650件未満に留まっている。これはパンデミック下で公立学校が対面授業を一時中止したことが影響しているが、対面授業が増えつつある現在、ホノルル警察は、虐待報告の急増を予想しているという。一方、昨年の虐待報告数の少なさと比べ、病院に送られた子どもの数は増えている。これについて性的虐待治療センターのシンディ・シモミ・サイトウ事務局長は「我々が懸念している事実の１つに、小児科の急を要する検査数の増加があった」と述べた。また、州児童司法センターのジャスミン・マウ・ムカイ総責任者は「身体的虐待により病院に搬送された子どもたちが受けた被害のいくつかは、より深刻という報告を受けている。家に保管されている武器が使われた件もある」と話した。ハワイ州全体で報告された虐待の統計は、毎年4月の児童虐待防止月間に発表されている。