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ヒカルのハワイ島日記

アメリカ人はなぜマスクの着用を嫌がるのか?

アメリカ人はなぜマスクの着用を 嫌がるのか?

 10月15日にハワイの観光業が再開して約1ヶ月。ハワイ島はどうなっているかというと、ううむ、あんまり変わっていない。観光客の姿を見かけるようにはなったけれど、文字通り「見かける」程度。通常とは比べようもない。

 ハワイ島の観光スポットのひとつにであるヒロのダウンタウンは、相変わらずひっそりとしている。営業を再開していないお店もまだ多い。ほとんどの小売店は営業時間を短縮したままだし。うちのお店も、定休日を1日増やしたままで、元に戻す予定はまったくもって未定。日曜日にお店を開けても、マイナス営業になること必至。ヒマとドヒマの間ぐらいってとこですね。 

 ヒロのファーマーズマーケットも、ものすごく静か。多少ベンダーが増えたけど、あいているスペースの方がずっと多い。稼働率は通常の30パーセントくらいというところ。「ファーマーズマーケットみたいに人が集まるところにはあまり近寄りたくない」と思う人が、まだまだ多いと思う。 

 11月に入って日本からの観光客も条件付きで解禁になったものの、日本人の観光客は未だに見ていないかも? 友人によると、日本で出発前に新型コロナウィルスの検査を受けると、なんと3万円もかかるらしい。家族4人だったら12万円! 飛行機代より高くなってしまうのではないだろうか? これじゃ、庶民はハワイ旅行には行けないよね。 

 そんなわけで、観光業に携わる友人たちは、まだ仕事がまったくない状態が続いている。ツアーガイドの仕事などは、まったく求人がないそうな。 

 ところで、アメリカ人はなぜにこれほどマスクの着用を嫌がる人が多いのだろうか? コロナ騒ぎと関係なく、もともとマスク人口の多い日本人にとっては、よく分からない現象である。「マスクの着用は人権の侵害」って、論理を飛躍しすぎ! と私は思ってしまうのですが。「顔が隠れるから、メイクもラクでうれしい」と、日本人の友人も言っておりました。同意。そんなに顔を出したいのかなあ? 

 と思ったら、そういうことではないそうな。自分の意思とは関係なく、何かを強要されるってのにガマンがならないらしい。そういえば、「コロナ騒ぎは嘘だ。パンデミックは存在しない。世界では誰も死んでいない。だまされるな!」と書かれたTシャツを着ているおばはんを目撃したっけ。 

 困ったことに、マスクをしない人ってのが実に多いのである。うちのお店があるフードコートにも、平気で入って来る人がたくさんいる。もちろん入り口に「マスク着用のミコトノリ」が表示してあるんだけど、そんなのまったく気にしない。「マスクをしてクダサイ」と声をかけなければならない。さらに困るのが、マスクの着用を頼んでも、無視する人である。本人は思想を貫けていいんだろうけど、まわりの人のことをまったく考えていない。アロハの心と対極ですね。 

 でもさあ、あんまり強く言って撃ち殺されたら嫌じゃん。アメリカのお店で接客している人は、みんな同じ目にあっているんだろうなあ。法律が厳しくなったら、少しは改善するのだろうか? あんまり期待しないで待ってます。

No.207

相原光(アイハラヒカル)

フリーランスライター&翻訳

群馬県出身、早稲田大学卒業。2008年結婚してハワイに移住。夫は寿司シェフ。2012年4月双子猫パンとマーチを連れてハワイ島に引越。8月に玄米寿司とムスビの持ち帰り店「DRAGON KITCHEN」を夫婦でヒロにオープン。現在ライター兼寿司屋のお手伝いとして活動中。姉は漫画家の花福こざる。

http://ameblo.jp/hikaruhawaii

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