4月24日、ハワイ州最高裁判所は、地方裁判所の裁判官、検察官、州公安局に対して、コロナ感染対策として受刑者を迅速に釈放するように求めた。
また、最高裁判所は、全ての受刑者に保護マスクを迅速に供給するように命令したが、その期限については言及されなかった。
公的弁護人事務所のジェームズ・タベ弁護人は3月、ハワイ州の拘置所と刑務所が過密状態にあり、コロナウィルス感染対策として米国疫病対策予防センター(CDC)のガイドラインを満たすことができないとして、数百人の非暴力受刑者を迅速に早期釈放するように求めた。
そして、公的弁護士事務所は、裁判所が決定した基準に基づいて釈放の資格があると公安局が提出したリストにのった受刑者528人の早期釈放を申し立てた。
内訳は、保護観察違反者が208名、公判前重罪犯が205名、保護観察罪の囚人が132名、軽犯罪者が21名、公判前軽犯罪者が17名である。
今回、最高裁判所は、司法長官局、公的弁護人事務所、保護観察局、検察官が協力してハワイ州の8カ所の刑務所及び拘置所からできるだけ早く非暴力犯罪者を釈放するように求めたが、釈放については裁判官によってケースバイケースとなる。
基本的には釈放を前提とし、個人や公共の危険となりうると検察が判断した場合には、その危険性を持って検察は裁判官を説得する義務があると最高裁判所は述べている。
検察は釈放後の居住地の確認ができないという理由で釈放を却下を求めてきたが、これも最高裁判所は必要不可欠な条件ではないとした。
(4/26/20)