ホノルル警察（HPD）は、今週発生した子どもの連れ去りに際し、アンバー・アラート（AMBER Alert）を発信したことで速やかに子どもの保護に至ったことから、その有用性が再確認されたとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。

AMBERは「America’s Missing: Broadcasting Emergency Response」の頭文字で、アンバー・アラートとは、未成年の子どもの誘拐および行方不明に関する事件が発生した際、公衆メディアを通じて発信される緊急警報のこと。ハワイでは「マイレ・アンバー・アラート（Maile Amber Alert）」と呼ばれているこのシステムは、4つの郡の警察、民間防衛局、地元の放送局、および州機関の間の「自発的なパートナーシップ」であり、法執行機関が危機的な状況にある未成年者とその誘拐犯を発見するのを支援すべく「公共情報の普及を最大化する」ためのものである。

今回、母親が11日（日）の外出後、元ボーイフレンドが2人の息子を返してくれないと通報したため、HPDは13日（火）にマイレ・アンバー・アラート・システムを作動させた。13日（火）午後12時14分、州の緊急警報システムはHPDのX（旧ツイッター）に、2人の少年（10歳と11歳）とシェーン・サントス（54歳）の写真が掲載されたアンバーアラート情報を投稿した。

サントスはこのアラートを見て5分以内に母親に電話し、母親の職場であるカリヒ・ストリートのガソリンスタンドでHPDの警官と会うことに同意した。

12日（月）に母親が提出した一時的接近禁止命令の申立書の中で、彼女はサントスが車と子どもたちを返してくれなかったと裁判所に語った。また、サントスはもうひとりの子どもである16歳の娘をバットで殴ると脅し、母親の首を絞めるとも脅したという。

母親とサントスは9年にわたり交際していた。サントスはハワイで51の前科があり、窃盗と逃亡の重罪で服役していた。

子ども2人は保護された後、病院で検査を受けた。HPDによると、サントスは逮捕されてはいないが、親権妨害、未成年の福祉を危険にさらすこと、誘拐、暴行の罪状で、捜査は継続中だという。

Xは閲覧にアカウントを必要としない唯一のソーシャル・メディア・プラットフォームであり、ウェブサイトに情報を掲載するとトラフィック急増によりウェブサイトの他の機能圧迫が起こる可能性があるため、今回アンバーアラート情報がXに投稿されたという。

行方不明者、戦略的執行、殺人事件の詳細を監督するディーナ・トームス警部補は、迅速なチームワークについて、州の緊急管理、交通当局、ハワイ行方不明児童センターに感謝を述べ、「関係者全員の協力的な努力のおかげで、ウィリアムとレイモンドの居場所を無事に突き止めることができた」と語った。