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【ハワイニュース】ココナッツカブトムシ被害蔓延防止のため新たな規制

州の農務当局は、オアフ島で勢いを増しているココナッツカブトムシとその巨大な幼虫が、隣島へ広がることを恐れ、新たに暫定ルールを制定。とくに山火事からの復興活動を支援するための資材にココナッツカブトムシが広がるのを防ぐのに役立つことが期待されている。

ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、この規則では、オアフ島から高さ3メートル以上のヤシの木が持ち込まれることを制限しているという。また、堆肥やマルチング材、その他の造園用品が近隣の島々に渡ることも制限している。

ココナッツカブトムシ(Coconut rhinoceros beetleCRB)は、ヤシの木に害を与える外来種の甲虫で、10年近く前に発見されて以来、オアフ島で広がり続けている。先月、マウイ島で最初のCRBが発見されたが、オアフ島から出荷された堆肥袋の中で死んだ状態のものだった。

州植物検疫所のマネージャー代理であるジョナサン・ホー氏は、「CRBがハワイに侵入した場所はオアフ島である可能性が高い。最初に入った場所はオアフ島かもしれないし、マウイ島かもしれない。現時点では、それはわからない。そうだという証拠はない」と語っている。

ホー氏によれば、成虫はヤシの葉を傷つけるため、発見しやすいという。それに比べ、卵や幼虫を見つけることは非常に難しい。「大量のマルチ材を検査する良い方法がない。それに加えて、鉢植え用ミックスなどの市販の製品の移動もある。それらの商品にも侵入している可能性がある」と同氏は言う。

殺虫剤を使わずにCRBの幼虫を駆除する方法を用いている「ノースショア・ステーブルズ」のCEO兼共同経営者、アダム・リー氏は、「CRBはマルチが好きなんだ。マルチの中で繁殖し、そこに卵を産み付け、幼虫が育つ」と言う。

マウイ島の山火事の復興では、雨水排水溝への瓦礫の流入を阻止するいわゆる「ソックス」(※土嚢の一種)にも、浸食防止に植物性廃棄物や植物素材が使用されている。工事現場や排水溝沿いなどで見かけることが多いソックスは、マウイ島の山火事地域、とくにラハイナでは大量に必要とされている。ホー氏は、「汚染物質が水源に流入するのを防がねばならず、何マイルにもおよぶ地域を食い止めなければならない」と語る。

ノースショア・ステーブルズでは、殺虫剤を使う代わりに、マルチの中のCRBの幼虫を見つけて食べるように豚を訓練している。オアフ島からその甲虫を絶滅させるという目標はまだ持っているという。リー氏は、「オアフ島を明け渡すことはできない、なぜならそれは基本的に他の島々にも蔓延することを意味するからだ。それは決して看過できない」と語っている。

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画像:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.10.6)

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