(前回の続き)
4年ぶりの一時帰国でいきなりロストバゲージをくらった私は、失意のまま夫の実家に向かったのであった。翌日、朝一でユニクロに行き着替えを購入。ついでにドラッグストアで化粧品を購入。コンタクトレンズは処方箋がなくても買えるオンラインストアを発見したので、すぐにオーダーした(アメリカだと処方箋必須)。
夕方、航空会社に電話で問い合わせたところ、私のスーツケースは依然行方がわからない。私の質問にはっきりした答えは何ひとつ返ってこなかった。おそらく、あいまいな返答はできないのだと思う。こういった問い合わせというのは、感情的になってもまったく意味がない。というよりむしろマイナス。そこで夫に電話を代わってもらった。夫の論理攻めによって、いくつかの事実がようやく判明した。
そもそも預ける荷物というのは、バーコード付きのタグをつけられているはず。その番号を調べれば、荷物がどこにあるかなんてすぐにわかるんじゃないの? と思ったら、なんとそのバーコードがスキャンされていないという。そんなことあるのか! スキャンされていないということは、荷物はヒロ空港に置きっぱなしってこと? と思いきや、これも予想外の事実が判明。バーコードがスキャンされていなくても、飛行機に荷物が積み込まれることはあるという。そんなー!
というわけで、私の荷物がどこにあるのか誰にもわからない状態だったんですね。
で夜8時。今日も見つからなかったとあきらめたところで、ようやく連絡が来た。迷子のスーツケースちゃんは、この日の便で関空に到着したという。
なぜ1日遅れの便で届いたのか? 丸一日どこにあったのか? という謎は残ったが、とにかくよかった。本当に長い1日だった。この日はもう配送業者の手配ができないので、翌日群馬宛てに発送してもらうことになった。
というわけで、私がスーツケースと再会したのは5月24日だった。荷物を取り戻すまでに丸3日。その間に渡す予定だったお土産は、荷物が届いてから郵送するはめに。
さて、ロストバゲージによる出費は、ハワイに戻ってから航空会社に請求しました。洋服代と化粧品、コンタクトレンズ代は全部返ってくることになった。よかった。
ついでに家族と友人に聞き込み調査を行ったところ、ロストバゲージの経験者は15人中5人。1人は、初めての海外旅行で行きも帰りも荷物がなくなったとのこと。そんなことあるのか! また、1人は仕事柄頻繁に飛行機を利用するので、荷物がなくなったことは何度もあるそうな。見つからなかった荷物もあるそうです。恐ろ!
ちなみに、お土産の配送料については現在も交渉中です。
No.268
相原光(アイハラヒカル)
フリーランスライター&翻訳
群馬県出身、早稲田大学卒業。2008年結婚してハワイに移住。夫は寿司シェフ。2012年4月双子猫パンとマーチを連れてハワイ島に引越。8月に玄米寿司とムスビの持ち帰り店「DRAGON KITCHEN」を夫婦でヒロにオープン。現在ライター兼寿司屋のお手伝いとして活動中。姉は漫画家の花福こざる。
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