アメリカの非営利団体「環境ワーキング・グループ」(EWG)は、残留農薬が最も多い野菜・果物12種をリストアップした「ダーティ・ダズン・リスト」を毎年発表している。今年は、そのリストに新たに2つの農作物が追加されたとKHON2が伝えている。
EWGによると、農薬は多くの健康問題を引き起こすことが知られており、同団体が行った調査では、米国環境保護庁(EPA)は子どもたちを農薬から守ることに失敗していることが判明したという。また、ハーバード大学の研究によると、残留農薬を含む農作物を多く食べている人ほど、尿中の農薬濃度が高く、生殖能力が低いという結果が出たという。
EWGの検査データは、米国農務省(USDA)および食品医薬品局(FDA)による果物や野菜の最新試験を収集したもの。今年のデータには46種類の野菜と果物、4万6569個のサンプルが含まれている。これらの検査データにより、今年はブルーベリーとインゲン豆が新たにダーティ・ダズン・リストに加わった。なお、検査では、野菜と果物から合計210種類の農薬が検出されたという。
今年のダーティ・ダズン・リストは以下のとおり。
1位 イチゴ
2位 ホウレンソウ
3位 ケール、コラード、マスタードグリーン
4位 桃
5位 洋梨
6位 ネクタリン
7位 りんご
8位 ぶどう
9位 ベルペッパー、ホットペッパー
10位 サクランボ
11位 ブルーベリー
12位 インゲン豆
また、EGWでは、検出された残留農薬が最も少ない「クリーンな青果15(Clean Fifteen)」も発表している。
クリーンな青果15は下記のとおり。
1位 アボカド
2位 スイートコーン
3位 パイナップル
4位 玉ねぎ
5位 パパイヤ
6位 グリンピース(冷凍)
7位 アスパラガス
8位 ハニーデューメロン
9位 キウイ
10位 キャベツ
11位 きのこ類
12位 マンゴー
13位 スイートポテト
14位 スイカ
15位 ニンジン
今年はアボカドとスイートコーンが最も残留農薬のない青果となり、カンタロープ(赤肉マスクメロン)がリストから外され、ニンジンが追加された。
なお、これらのリスト作成の元となる検査において、USDAでは農産物をこすって洗い、FDAでは農産物の汚れを除去したものを使用している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.30)