日刊サンWEB|ニュース・求人・不動産・美容・健康・教育まで、ハワイで役立つ最新情報がいつでも読めます

ハワイに住む人の情報源といえば日刊サン。ハワイで暮らす方に役立つ情報が満載の情報サイト。ニュース、求人・仕事探し、住まい、子どもの教育、毎日の行事・イベント、美容・健康、車、終活のことまで幅広く網羅しています。

デジタル版・新聞

ニュース

【ハワイニュース】米国のインフレは多少緩和するが、銀行は苦境に

米国の物価は、1月から2月にかけてやや上昇幅が縮小したものの、依然としてインフレ率の上昇を示唆しており、金融システムにとって微妙な時期にある連邦準備制度理事会(Federal Reserve BoardFRB)に課題を突きつけているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。

連邦政府は14日(火)、消費者物価が1月の0.5%上昇をわずかに下回る0.4%上昇したと発表したが、変動の激しい食品とエネルギーコストを除いたいわゆるコア物価指数は、2月に0.5%上昇し、1月の0.4%上昇をわずかに上回った。

物価はFRBの予測よりもはるかに速く上昇しているにもかかわらず、一部のエコノミストは、中央銀行が来週の会合で1年間続いた利上げを中断すると予想している。10日(金)以降、2つの大手銀行が破綻し、他の地方銀行に対する不安を煽っていることから、FRBは今のところ、インフレ抑制という長期的な目標よりも、金融システムに対する信頼感を高めることに重点を置いていることがうかがえる。

1年前の物価と比較すると、インフレ率は8カ月にわたり緩和している。2月の消費者物価は12カ月前より6%上昇し、1月の前年比6.4%から低下、最近のピークである6月の9.1%を大きく下回った。しかし、FRBの年間インフレ目標2%をはるかに上回る水準を維持していることに変わりはない。2月のコア物価指数は12カ月前に比べ5.5%上昇し、1月の5.6%からわずかに低下している。

先月の物価上昇のおよそ4分の3は、住宅費によるものだった。専門家の多くは、アパートの建設が増加し、より低い価格水準で新しい賃貸契約が結ばれるため、賃貸コストの上昇は今後数カ月で鈍化すると予想している。また、このような減少は、インフレをさらに減速させる可能性がある。

2月の食料品価格は0.3%上昇し、ここ2年で最も低い上昇率となったが、それでも1年前と比べると10%以上も上昇している。卵の価格は1年前に比べて55%も高騰しているが、実は2月だけで6.7%下落している。しかし、依然として高いインフレ率が多くの消費者を圧迫している状況だ。

シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の破綻の余波として、多くの中小銀行が財務を補強するために貸し出しを控えることが考えられる。貸し出しのペースが落ちれば、景気が冷え込み、インフレ率が低下する可能性がある。そうなれば、FRBのインフレ対策にとっては意図しない一助となる。

シェアする

写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2023.3.14)

返信する

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial
Twitter
Visit Us
Instagram