【世界のこぼれ話】全ての政府デバイスからTikTokを削除 ホワイトハウス
中国企業が所有する人気のソーシャルメディアアプリ、TikTokをめぐって新たな動きが出ているとAP通信が伝えている。
ホワイトハウスは、連邦政府機関に対して、すべての政府デバイスからTikTokを削除するよう通達した。理由はセキュリティ上の懸念によるもので、削除には30日間の猶予が設けられている。
すでにホワイトハウスでは同アプリの使用が禁止されており、また、国防総省、国土安全保障省、国務省など一部の機関では制限が設けられている。
また、下院共和党は28日(火)、バイデン大統領に同アプリを全米で禁止する権限を与える法案を進める見込みとなっている。この法案が可決されれば、同アプリに限らず国家安全保障を脅かすあらゆるソフトウェアやアプリを禁止できるようになる。
同アプリは中国のバイトダンス社(ByteDance Ltd.)が所有する世界的に人気の動画配信アプリで、アメリカの10代の若者のうち3分の2が使用している。しかし、同アプリを通してユーザー情報が中国政府に利用されるのではという懸念が広がっている。
同社は、今回の連邦政府の端末に対する禁止措置には否定的で、バイデン政権が進めている国家安全保障の見直しの一環として、セキュリティとデータプライバシーに関する計画を構築中だとしている。
カナダも27日(月)、政府支給のすべての携帯端末から同アプリを禁止すると発表した。
また、欧州連合の行政府は先週、サイバーセキュリティ対策として、職員が使用する携帯電話での同アプリの使用を一時的に禁止したと発表している。
シェアする
写真:salarko / Shutterstock.com
(日刊サン 2023.2.28)