大晦日の夜、オアフ島では夜空を彩る花火が様々な場所で打ち上げられたが、中には許可証を持たずに住宅地の中で打ち上げられた違法なものも多く見られた。
ホノルル警察の発表によると、違法花火に対する苦情は2,477件あったが、前の年の3,529件から大きく減少したとKHON2が伝えている。
違反切符についても前年の52件から減少して16件となった。逮捕者については前の年の1名から3名と増加したものの、押収された違法花火は299ポンド(136キロ)で、前年の320ポンド(145キロ)から減少した。
ホノルル消防署が花火に関連した事故で出動した件数は18件で、前の年と同数だったという。
違法花火として使用されたのは、いわゆる「Sparkeler」、「Roman
Candle」と呼ばれるもので、ホノルルでは10年以上前から禁止されている花火だ。しかし、それを無視して使用が続けられているようだ。
ホノルル消防署のケビン・モクレフア副署長代理は「違法な打ち上げ花火がどれだけ危険なのかを住民の皆さんは理解していないと思います。家族や友人が被害にあって初めてその危険性を知るのでは遅すぎるのです」と述べている。
今年も消防隊は、花火によるけがの通報で出動したが、その多くは花火の爆発による火傷や裂傷だったという。
しかし、不法花火の問題はそれだけではない。使用されなかった花火の保管は周囲の住民にとっても大きな脅威となる。
「これらの不法花火は、使用時に危険が伴うこと以外にも、保管という観点から大きな懸念材料です。自宅に置いておくことは、その家の住民だけでなく近隣の人々にとっても非常に危険なことなのです。さらに花火を保管している家がなんらかの理由で火事になった時に、出動する消防隊員にとっても非常に危険となります。花火は爆発物です」
同氏は、地域住民が大晦日の打ち上げ花火を伝統としていることに理解を示しつつも、その結果として大きな危険があることを考え、打ち上げ花火はプロに任せるべきではないかと述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.1.4)