「たくさん眠らなくても元気な人が羨ましいです。1日何時間寝るべき?」と聞かれました。
答えは、体質によりますが、成人男女なら、7~9時間を私はお勧めします。また、睡眠時間のみならず、しっかりと休むために、夜の10時までに寝て、朝の6時までに起きるのがベストです。
ここで言う体質というのは、アーユルヴェーダの「ヴァータ」、「ピッタ」、そして「カパ」のことです。体質別の特徴と、おすすめの睡眠時間は下記の通りです。
ヴァータ:風と空間のエネルギー(9時間)
ピッタ:火と水のエネルギー(8時間)
カパ:水と土地のエネルギー(7時間)
ヴァータは移動が得意なので、あえて睡眠を多く取ります。逆にカパは一つのところに留まるのが得意なので、睡眠は少なくても問題がありません。ピッタはその間という感じです。
夜10時までに寝ることにも、理由があります。夜10時~夜中2時は「ピッタ」優勢の時間です。火のエネルギーの時間なので、休むよりも元気になる時間です。例えば、飲みに出かけて、「シメのラーメン」が食べたくなるのは、大抵はこの時間帯なんですよね。身体には良くありませんが、この時間帯にラーメンを食べたくなるのはピッタの時間帯であるという理由があるのです。夜眠れない、という場合も同様で、この時間帯は、感覚が活発になります。可能な限り、夜の10時までに寝ると寝つきが良くなります。
朝6時までに起きる理由は、スッキリ目覚めるためです。夜中2時~朝6時は「ヴァータ」優勢の時間です。風のエネルギーの軽さを、味方につければ、起きる時のダルさも減ります。
たくさん眠らなくても元気な人もいますし、たくさん寝るから元気な人もいます。それは、冒頭にお伝えした体質の違いですので、自分がスッキリする時間寝れば問題ありません。いずれの体質にせよ、不規則に睡眠をとるのではなく、毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きることをお勧めします。成人男女は、お昼寝は避けましょう。
新年を迎えるにあたり、いつも会わない人と会ったり、日頃出かけない場所に足を運んだりするかもしれません。その場合でも、できる限り睡眠のサイクルさえ整えておけば、来年を気持ちよく迎えることができますよ。
今年も1年間、お読みいただき、本当にありがとうございました。来年も、心も身体も健康になるテーマをお伝えさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
幸せ修行 No.279
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。
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