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【ハワイニュース】「使い捨てプラスティック容器・カトラリー禁止法」は9月6日から施行開始 飲食店では価格上昇の可能性

新型コロナ感染の影響で長期間にわたり先送りされてきた新しい条例が、いよいよ96日から施行され、地元住民の生活にも大きな影響を及ぼすと見られている。

オアフ島内で「使い捨てプラスチック容器・カトラリー使用が禁止される」という条例で、プレート・ランチに使われている発泡スチロール製の容器やドリンクのカップ、フォークやナイフ、スプーンといったカトラリーなど、全ての使い捨てプラスチック製品が使用禁止となるため、飲食店ではオーガニック素材で作られたものに変更する必要があり、その準備に追われているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。

今後は、有機素材で作られたバイオプラスチック製品、もしくは紙製品が使用されることになる。

ホノルル市の担当者であるヘンリー・ガブリエル氏は、「適格な製品が島内で十分に供給されるかどうかを確認するために、多くの企業と会合を重ねました。後戻りはしません。これから変わっていかなければならないのです」と述べている。

すでに2021年から、カトラリーについては客から要望があるときのみ渡すように条例で定められている。

プラスチック製品については、パンデミックの影響で輸送の遅れや供給不足が起こったために、施行の開始日を96日に延期することが3月に議決された。

しかし、問題は容器を単に変えれば済むということではなく、適格な容器はこれまでのプラスチック製品より価格が高いということだ。

カリヒでプレート・ランチ店を営むクリス・シマブクロさんは、「唯一の問題はコストです」と述べている。

シマブクロさんの店では、市の条例が可決されてすぐに有機製品へ変更したが、施行日が延期されたために、発泡スチロール製容器へ戻したという。

「発泡スチロール製の容器は150個で20ドルくらいですが、有機製品は150個で40ドルから60ドルもするのです」

しかし、環境に良いのであれば今回の条例を支持するという。

「エッグヘッド・カフェ」の共同経営者であるケビン・ヤングさんも同様で、

「お客様は環境に優しい商品を求めているし、環境を守り、次世代のためになると信じているので、容器は有機製品を使うべきです。ただコストがかかります。今は特にインフレで食料の価格も高騰しているので、結局このコストはお客様に負担していただくことになってしまいます」

シマブクロさんも値上げしたくはないが、この状況で同じ値段を継続することは不可能だという。

「それに、発泡スチロールは水分を吸収せず、こぼれませんが、紙製品は違います。ウーバーイーツやドアダッシュなどのフード宅配サービスで配達する場合、届いた時には容器が水分を吸っている可能性があるので、いくつか違った製品を試してみる必要があります」

市の環境サービス局によると、条例違反を繰り返す場合には1日ごとに最高1,000ドルの罰金となり、市民からの通報も受け付けるという。

今回の条例では、すでにパッケージに詰められている食品や飲み物は対象外となっている。

また、納得できる事情がある場合には一時的な除外を認めるとしている。

条例の詳細についてはこちらから。

https://www.honolulu.gov/opala/recycling/dfwo.html

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2022.7.12)

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