CBSのTV番組「マグナムPI」(邦題「私立探偵マグナム」)はハワイが舞台となっている人気アクションドラマで、5月6日にシーズン4が終了したばかりだ。
しかし、5月12日(木曜日)のCBSの発表で、シーズン4を最後に打ち切りが決まり、次のシリーズを制作する予定がなくなったとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
CBSの発表によると、「マグナムPI」以外にも3つの打ち切りが決定したという。
クム役を演じていたエイミー・ヒルさんは、今のシリーズが最後になるとは思ってもいなかったとコメントしている。
「視聴率も良かったし、出演者もみんな仲良くやっていました。問題は何もなく、台本も毎シリーズよくなってきていたんです」
今回の打ち切りは、他のドラマとの競合の問題だけでなく、CBSと製作側のユニバーサル・テレビジョンとの軋轢にあるのではないかとも言われている。
「マグナムPI」はトム・セレック主演の1980年代の人気アクションドラマで、2018年からリブート版が製作され、現在高視聴率を誇っているCBSの中でも、平均で毎週550万人が視聴するほどの人気番組となっていた。
元海軍特殊部隊のトーマス・マグナムがハワイで私立探偵となり、活躍するというストーリーだ。
ハワイ州フィルム委員会のドン・ドーソン会長は、「非常に残念に思います。シリーズ終了は仕方がありませんが、CBSには、80年代のシリーズをリメークしてハワイで撮影してもらって感謝しています。『マグナムPI』や『ハワイ5-0』などのテレビ番組は、ハワイに注目を集める良い手段となっていました」と述べている。
「マグナムPI」は、パンデミックによるロックダウン後すぐに撮影再開した番組でもある。
「新型コロナ感染対策という観点から、映画撮影は安全なのだということを証明してくれました。撮影部隊は安全対策を徹底してくれたのです」
また、番組撮影がなくなるということは、ハワイにおける雇用の喪失を意味する。
州クリエイティブ業界局のジョージア・スキナー氏は、「平均すると、『マグナムPI』のような人気番組では、技術関係やクリエイティブ関係の人間を350人から400人を雇用しており、その他エキストラなども雇っています」と述べている。
現時点では「NCISハワイ」がシーズン2を制作することが決まっており、来週にはディズニー・プラスの「ドギー・カメアロハ MD」の撮影が、8月にはジェイソン・モモア主演の「チーフ・オブ・ウォー」(アップルTV)シリーズの撮影が始まるという。
スキナー氏は、「2021年にテレビ・映画撮影によって州にもたらされた収益は4億2,300万ドルでしたが、今年も同等のものが見込まれています」と述べている。
州議会は、ハワイにおけるテレビ・映画撮影をより多く招聘するために税制優遇を可決している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.5.13)