「天国への階段」というニックネームで知られるウィンドワード山腹にある非常に人気の高い(現在閉鎖されているためハイキングは違法となる)ハイク階段が、4月27日の会合でホノルル市の所有及び管理となることが決定した。
ホノルル水道委員会(BWS)の主要メンバーは27日夜に開催された会合で、全会一致でカーク・コールドウェル市長の提案に賛成した。
ホノルル市がBWSからハイク階段を取り囲む200エーカーほどの土地を購入し、外注業者が責任を持って管理するという提案だ。
ただし、土地購入には18カ月の期限が設けられ、期限内に完了しなければ、BWSは100万ドルの費用をかけて階段を撤去するという計画を進めることになる。
カフク階段は50年以上経過した古い金属の階段で、元は第2次世界大戦中に無線電信装置へ到達するためにかけられた木製の階段を、1950年代に米国海軍が金属製階段に置き換えたものである。
その後1975年には沿岸警備隊が引き継いで、訪問者は記名と免責書類に署名することで一般にも公開されたが、1987年に何者かが階段の一部を破損したために安全性の問題から法的に侵入禁止となっている。
しかし、侵入禁止となっているにもかかわらず、階段に登るハイカーは後を立たず、BWSは年間25万ドルを支払って警護を依頼しており、2017年以降1万人以上が警備員によって追い返されたという。
今回の会合に先立ち、階段の撤去か継続かという問題には非常に多くの意見が集まった。
階段の歴史的重要性や貴重な体験を申し立てて存続を希望する人々とは反対に、購入や管理に要する莫大な費用を心配する人々もおり、不法侵入するハイカーによって私有地を荒らさせてきた周辺住民たちは撤去を強く要望していた。
コールドウェル市長はBWSへの手紙の中でこう述べている。
「ハイク階段はオアフ島において非常に重要でユニークな資産である。安全に改修できるのであればできる限り長く保存すべき階段だ。一般公開することによって生じる問題は検討して解決していきたい。」
市当局は、階段の維持運営を外注業者に請負わせて、利用者には課金することも含めて検討している。
今年初めに外注業社の提案を打診したところ14社より回答があったことから、市当局は入札の準備のプロセスを開始するとしている。
(4/28/20)