3月23日、ハワイアン・ヒューメイン・ソサエティ(HHS)は、新型コロナウィルス感染拡大防止に対応して人々が集まる機会を減らす方法として、動物の養子縁組、保護、里親への引き渡しなどを予約のみとし、稼働時間も変更した。
通常ワイアラエ通りにある施設はウィークデーは午前11時から午後6時まで、週末は午前10時から午後7時まで稼働しているが、現在は午前1時から午後6時までの間、メールによって受け付けた予約を取った人だけに対応している。
養子縁組の予約先のメールアドレスは、[email protected] HHSの報道担当であるダニエル・ローゼル氏は、「動物の養子縁組を予約のみにすることで、多くの人々が集まる機会をなくすことができるが、おそらくしばらくの間は、養子縁組が減少し、保護の件数が増加するだろうと予測している。私たちは状況に応じて柔軟に対応していくつもりだ」と」述べた。
HHSでは、新型ウィルスの影響への対応策として緊急里親制度を導入し、ソーシャルメディアを通じて広く呼びかけている。
ローゼル氏によると、ソーシャルメディアへの公開から48時間以内にオアフ島住民からの問い合わせは450件に上った。
緊急里親制度とは、動物たちをシェルターから引き取り、数週間から数カ月の間、自宅で動物たちの世話をするというもので、飼育に必要な食料、医療などはHHSが提供する。
里親制度により動物のストレスを緩和し、シェルターが過密状態になるのを防ぐことができる。
3月18日は緊急里親制度の最初の予約の日だったが、38匹の動物が里親に引き取られていき、16匹の動物が養子縁組で引き取られ、7匹が元の飼い主に再会した。
今回の里親制度への申込が多数寄せられる中、スタッフは予約の受付、動物とのマッチング、今後も里親として預かってもらえるかなど懸命に動いている。
ローゼル氏は「この緊急里親制度は今後もまだ必要性が継続すると予想されるため、引き続き里親ボランティアを募集していく」と述べた。
里親ボランティアへの応募は、fostersappo[email protected]にメールを送り、予約を取る必要がある。
また、HHSは動物の餌をフードバンクに提供しており、全て寄付によって賄われている。
飼い主が事情により動物に餌をあげられなくなった場合には、フードバンクからの餌が命綱となるが、今回のウィルス拡大によって、フードバンクからの餌の支援の必要性が高まると予想される。
HHSでは、未開封で賞味期限の切れていない袋詰めと缶詰の餌の寄付を、建物入り口横にて受け付けている。
(日刊サン 2020. 3.28)