12月28日(火曜日)200人以上の警察、消防、救急隊員が、新型コロナウィルスに感染、もしくは濃厚接触のために自己隔離の状態となり出勤できなかったとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
欠勤したのは、ホノルル消防勤務56人、ホノルル警察勤務137人(そのうち警察官は121人)、救急隊員20人、ライフガード13人だったという。
ホノルル警察の広報官によると、これらの欠勤者が出たことで仕事に対する影響はなかったというが、救急サービスでは人手が足らずに、一部の消防署では救急サービス隊員がいない状態となった。
コロナを理由として隊員のおよそ10%にあたる人数が火曜日に欠勤するという状態になったことについて、救急サービス局長のジム・アイルランド氏は「人数は足りませんが、救急サービスを提供するために私たちはできる限りのことをしています」と述べている。
アイルランド氏は局長という立場にもかかわらず、欠勤者のシフトをカバーするために自ら救急車を運転している。
「週末にはカイルアで勤務をして、昨晩はワイルぺで勤務しました」
アイルランド氏によると、コロナ感染を原因とする欠勤によって毎日1カ所か2カ所の消防署に救急隊員が常駐できなくなっており、クリスマス・イブの日には最多の5カ所となったという。
そのために一部の消防隊員は時間外労働をしたり、パート勤務の隊員がより長い時間勤務するようになっている。
ホノルル市では状況を支援するために、アメリカン・メディカル・レスポンス社(民間の救急輸送サービス会社)とも提携している。
アメリカン・メディカル・レスポンス社では2台の救急隊をホノルル市のために振り分けることができるようになっているため、もし市の救急サービス隊員が数カ所で勤務できない状態になったとしても市民へのサービスに影響はないとしている。
アイルランド氏は「医療施設では現在の感染増加で負担が大きくなっています。救急医療施設はかなりいっぱいで待たなければいけない状態ですし、医療従事者にも負担が大きい状態です」と述べている。
ヘルスケア協会のヒルトン・レイテル氏によると、ハワイ州では本土から700人の医療従事者の支援部隊を送ってくれるようすでに要請しており、1月10日にはおよそ100人が到着するという。
また、12月27日には18人の訓練生が救急医療サービスアカデミーを卒業して資格を取っており、9人の救急隊員が12月中に卒業している。
彼らの新規正式採用を迅速に行って、できるだけ早く活躍してもらいたいとアイルランド氏が述べている。
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写真: Shutterstock
(日刊サン 2021.12.29)