2023年1月1日から施行されるハワイ州の法令についてKHON2が伝えている。
● 自動車部品の窃盗に対する条例について
自動車の触媒コンバーターと言われる部分にはプラチナなどの希少メタルが含まれており、その金属に対する需要の高まりとともに、自動車からその金属を盗もうとする犯罪が増加している。
この触媒コンバーターの窃盗事件は、2020年12月1日から2021年1月末までの2カ月間で、オアフ島内の主にカリヒとカポレイを中心に289件も起こっていた。その後も増加している状況に対応するために、新しい条例が州議会で可決され、施行される。
この新しい法令では触媒コンバーターとそこに含まれる希少メタルを購入する場合、売り手の書面による確認書、それをどこからどのように手に入れたのかの詳細な記録が必要となり、購入する際には警察への届け出を行わなくてはならない。自動車販売ディーラーは、60日間保管後転売することが許可される。
また、触媒コンバーターの窃盗及びその違法販売は、今までの軽微犯罪からCクラスの重罪へと変更になる。
● 飲酒運転についての法令について
飲酒運転で有罪となった場合、その後運転をする場合には、車に酒気検査器を取り付けることが求められる。
機器に息を吹きかけて酒気帯びでないことが確認されないと、車のイグニションのロックが取り払われない仕組みとなっている機器だ。
● 政治家の資金集めキャンペーンについて
議員など政治家としての職に就いている人は、議会開催中に資金集めのキャンペーンを行うことが禁止される。
これまで長い間、議員は議会での審議が行われている期間に資金集めをしてきたが、これは贈収賄の観点から今後は行われなくなるという。
● 風船を大気中に放出する行為について
ガスで膨らませた風船が空に舞う風景はみられなくなる。
空に放たれた風船はその後地面や水面に落ちてゴミとなるため、環境保護の面においては危険な行為だ。
野生動物や海洋動物は、明るい風船の色に引き寄せられて誤って食べてしまうことがあり、また、風船についていた紐に絡まって傷を負ったり死亡するケースがあるという。
生物に重大な被害をもたらすということで、今後は空に風船を故意に放つことは禁止される。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.28)