今年のホリデーシーズンは、一部の小売業者にとっては陽気で明るいものとなったが、一方の人たちにとっては失望を味わうことになったとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
カハラ・モールで雑貨店「ザ・リファイナリー」を営むオーナーのサラ・カーン氏は、「連休中はとても忙しかった。実際、あまりの忙しさに、私たちの店は今、少し疲れ切っているほどだ」と語った。一方、持続可能な地元産の商品を専門に販売している「キープ・イット・シンプル」のオーナーであるハンター・ロング氏は、ハワイの小売業は現在、とてもクレイジーな状況にあるとし、「ある日は素晴らしいかと思えば、次の日はガクッと売上が落ち込む。その多くは旅行者の数に関係しており、中小企業であれば、今は本当に予測できない状態だ」と語った。
ハワイ州で100社以上の企業と協力しているリテイル・マーチャンツ・オブ・ハワイ(RMH)によると、対面での購入者が戻ってきたものの、多くの企業はパンデミックの経済的影響や旅行者の減少に悩まされながらこのホリデーシーズンを迎えたという。
RMHのティナ・ヤマキ氏によると、小売業者の多くは、自宅の2つ目、3つ目の抵当権を設定しており、多くの小売業者にとってパンデミックによる影響は引き続き現実の一部だという。同氏は、「小売業者は、店を開き、従業員の雇用を維持するためだけにローンを組んでいる。コストが上昇しているので、このホリデーシーズンは儲かるか儲からないかの瀬戸際だ」と語った。
ロング氏は、共同経営者のジリアン・デオリンド氏とともに、2020年にカイムキに「キープ・イット・シンプル」1号店をオープンした後、カ・マカナ・アリイとワイキキに店舗を拡大したが、それは旅行者の数に見合っていない店舗拡大であった。ロング氏は、「状況が悪くなっていることに気づいたが、2月だから仕方ないと思った。2月は例年でも低調な時期だ。ところが、そのまま今年はずっと低調が続き、恐ろしかった。特に、新しい店をオープンしたばかりだったので、その店も閉めなければならなくなった」と語った。
新しい2店舗は、閉店することとなり、それはハワイのスモールビジネスが直面する多くの課題の代表的なものだ。州によると、ハワイを訪れる訪問者数と消費額は3カ月前から減少傾向にある。これは、継続的なインフレに加え、高い営業費用と相まって、困難な状況を作り出している。
来年1月1日には、最低賃金が14ドルに引き上げられる。ヤマキ氏は、来年、より多くの中小企業が閉店するか、オンラインやポップアップ・ショップに軸足を移すと予想している。
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画像:stock.adobe.com / Fidaolga
(日刊サン 2023.12.27)