およそ300人を乗せた飛行機が、ホノルル到着直前に乱気流に巻き込まれ、11人が重傷を負って病院に搬送されるという事故が起こったとKHON2が伝えている。
事故のあったフェニックス発ハワイアン航空35便は、ダニエル・K・イノウエ空港に着陸する30分前だったという。
18日(日)、休暇を家族と過ごすためにハワイの実家に戻る機内にいたジェシー・ハヤタ・アノさんは、「突然ものすごい勢いで機体が揺れだした。本当にガタガタして、その後どんどんひどくなった。体が椅子から浮き上がるくらいの揺れだった」と話した。
ほんの数秒のことだったが、この揺れで複数の負傷者が出た。
機内の写真を見ると、天井のパネルが壊れており、おそらく乗客が打ちつけられたのではないかと見られる。
「周りはひどい状態だった。何人かは怪我をしていて、恐ろしかった」とアノさん。
負傷者の手当てのために、ホノルル空港では数台の救急車が待機していた。
ホノルル救急サービス局のジェームズ・アイルランド医師によると、救急隊は36人の処置を現場で行い、そのうち生後14カ月から成人までの12人を病院へ搬送したが、11人は重傷だという。
「一部の人々は裂傷を負っており、頭部に傷を負った人もいた。衝突によるたんこぶと痣ができた人もいる。10人くらいは、負傷はしていないが、ひどい揺れによる吐き気を訴えた」
ハワイアン航空の副社長兼COO(最高執行責任者)のジョン・スヌーク氏によると、多くの場合は悪天候時でも事故なく飛行でき、今回の事故は稀だという。
「今回飛行していた高度では、気流が危険であるという警告はなかった。誰もが不意をつかれたが、それはよくあることだ。5年前にも似たようなことが起こっているが、これは予測のできないことだ」
ハヤタ・アノさんによると、着陸時には乗客全員が手を叩いて喜び合ったという。
「着陸は本当にスムーズだった。少なくともあと2週間は飛行機で移動する必要がないのが嬉しい」
ハワイアン航空は、国家運輸安全委員会による調査を受けることになる。同社は当日、3便が視界不良のために別の空港へ迂回している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.19)