買い物に行って、店の前にショッピングカートがなかったという経験がある人は少なくないだろう。単に駐車場から回収されていないというのであれば問題ではないが、店からカートがなくなっているとなれば非常に大きな問題だ。
カネオヘに住むジョシュア・ボルドヴィさんは、店舗から盗まれたショッピングカートが別の場所に放置されているのを見ると、本来の場所に戻すという活動を1人で行っているとKHON2が伝えている。
その理由は、カートが盗まれるとそのコストは最終的には一般の買い物客に対して商品の値上げという形で返ってくるからだという。
ボルドヴィさんは、1年以上もカートを見つけては店舗に戻すという活動を行っているが、その数はなんと500台以上だ。
2021年8月にウィンドワード・モールの裏にあるアラロア・ストリートを歩いている時だった。
ボルドヴィさんが歩道を歩いていると、そこには25台ほどのショッピングカートが2列に放置されていて、歩道を占拠していたという。
「歩道には通り抜ける場所がないありさまでした。カートの放置は地域住民の安全の問題でもあるのです。それ以来、車を運転していて放置カートを見ると、店舗に持っていくようにしています。ショッピングカートが放置されていると地域の景観も悪くなるし、カートがたくさん盗まれたら、店舗も値上げをせざる得ないでしょう」
ショッピングカートの値段は1台150ドルから250ドルだ。
全米で毎年200万台のカートが盗難にあっており、1店舗あたり年間約1万ドルの損害を被っているという。
ショッピングカートを店舗の敷地の外に持ち出すことは違法行為だ。
ハワイ州スーパーマーケット大手のフードランドでは書面で次のように述べている。
「当社では、お客様が買い物に利用するためにカートがいつも店舗入り口にあるように心がけており、盗難予防のためにも常に駐車場からカートを回収するよう従業員に指示を出しています。また、カート回収チームは週7日体制で、島中から当社のカートを回収する作業を行っています。もし当社のカートが店舗の敷地外にあるのを見つけたら、(808)735-7246に電話して日時と場所を伝えてください。引き取りに行きます」
買い物をした後はカートを駐車場にそのまま置いておくのではなく、決められた「カート返却場所」まで戻すよう心がけよう。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.14)