オアフ島で土地を所有している人々にとってはあまり喜ばしくないニュースだが、来年の固定資産税額が大きく上がることになるだろうとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ホノルル市の不動産査定課の発表によると、オアフ島内の全体の不動産価値は昨年の3,053億ドルから今年は3,431億ドルへ大幅に上がったという。1年で12.4%も不動産価値が上がっている。不動産価値が上がれば、評価額も上がり、支払うべき固定資産税も上がるという仕組みだ。
2023年度の評価額については、それぞれの土地所有者に対して郵便または電子メールで今週中に通達が送られることになっている。
今回送られる通知はあくまで評価額の通知であり、税の請求書ではないが、この評価額を基にして今後支払う固定資産税が決定される。
来年6月にホノルル市議会が不動産に対する税率を決定し、請求書は7月に送付される予定となっている。
一般住宅を見ると、不動産価値は昨年の2,300億ドルから9.1%上がって2,111億ドルとなっている。
住宅地域別に見ると、ノースショアが20.4%値上がりし、次いでカアアワからカフク地区が18.4%、ホノルル東部が最も伸び率が低く10.1%、次いでウィンドワード地区が12.5%となっている。
土地用途別に見ると、住宅分類A(Residential
A:コンドミアム、空き地、100万ドル以上の価値があるために住宅控除を受けられない土地)は、昨年の399億ドルから39.9%も値上がりして469億ドルとなっている。
ホテル・リゾート用地は13.9%、商業用地は5.3%、工業用地は10.4%となっている。
住宅用地の価値が大きく値上がりしたのは、パンデミック中の不動産ブームで土地取引が活発化し、特にノースショアで高い価格での取引が増加したことによると見られている。
ノースショアに50年間住んでいるボブ・レイナウさんは次のように述べている。
「本土の富裕層がハワイで100万ドルを超える家を次々と買っています。それで不動産価値が上がって税金が上がるのですが、長年住んでいる地元住民には大きな負担となります。特に年金暮らしで一定額の収入しかない人にとっては非常に負担が大きくなるでしょう」
固定資産税が上がれば家主は賃料をあげることを考えるため、土地所有者だけでなく賃貸で暮らす人々にも影響が出る恐れがある。
今回受け取る土地評価額についての質問は、1月13日まで電話(808-768-7000)もしくは電子メール(bfsrpmailbox@
honolulu.gov)で受け付ける。
評価額の不服申請については、1月15日まで受け付けるが、郵送の場合は消印が14日以前であること。
オンラインでの不服申請は、下記ウェブサイトから15日まで受け付け。不服申請をするには50ドルの手数料が必要。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.12.14)