大型犬は短命なことで知られているが、近い将来、大型犬の寿命を延ばすことができるかもしれない。
サンフランシスコに本社を置くロイアル社は、LOY-001と呼ばれる医薬品について、食品医薬品局(FDA)から条件付き承認を受けたとNews Nationが伝えている。
LOY-001は大型犬の短命化に対処するために開発されたもので、FDAがロイアル社の製造と安全性データを承認すれば、早ければ2026年にも市場に登場する見込みとなっている。
ロイアル社CEOのセリーヌ・ハリウア氏は、「ロイヤルは、犬の健康寿命を延ばす最初の医薬品を開発するという野心的な目標を掲げて設立された。このマイルストーンは、チームによる長年の慎重な作業の結果である。私たちは、この薬と他の長寿プログラムをFDAの承認に導くために、引き続き熱心に取り組んでいく」と語った。
チワワやミニチュアプードルの平均寿命が20年であるのに対し、グレートデーンやニューファンドランドのような大型犬はわずか7~8年しか生きられない。こうした寿命の違いの主な要因は、大型犬では成長促進ホルモンであるIGF-1のレベルが高いことにある。ロイアル社のLOY-001は、成犬のIGF-1を減少させることにより、この問題に対処することを目的としている。
LOY-001は、獣医師が3カ月から6カ月ごとに投与する長時間作用型の製品として設計されている。FDAに正式に承認されれば、7歳以上で体重40ポンド(約18キロ)以上の犬がLOY-001の注射を受けることができる。
条件付き承認は前向きな一歩ではあるが、ロイアル社は確定的な有効性データを収集し、FDAの厳しい製造・安全基準を満たすために、一連の複雑な試験を実施しなければならない。条件付き承認は最長5年間有効で、その間に同社は必要なデータ収集を完了させ、完全承認を申請する必要がある。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.12.6)