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【世界のこぼれ話】ウクライナから孤児ライオン4匹を保護団体が受け入れ ミネソタ州

ロシアによる侵攻がやまないウクライナで、孤児となった4匹のライオンがミネソタ州の動物保護施設に到着したとフォックス・ニュースが伝えている。

タラスと名付けられたオス1頭と、ステファニア、レシャ、プラダというメス3頭は、いずれも生後4カ月から5カ月で、ここ3週間はポーランドのポズナン動物園で保護されていた。

ウクライナでは爆弾やドローン攻撃が激しくなる中で生き延びてきたが、先月29日(火)、無事にミネソタ州の施設に到着したという。

ウクライナの動物保護には各国から多くの支援が集まっているが、今回はニューヨークの「アンドリュー・サビン・ファミリー財団」が輸送費を寄付し、ライオンたちはポーランドからアメリカに戻る飛行機で運ばれた。

受け入れたのは、ミネアポリス市から北に90マイルほどのところにあるサンドストーン市の「ワイルドキャット・サンクチュアリー」だ。

到着後すぐに健康チェックが行われ、暖かい寝床が与えられたという。

同団体の野生生物救済プログラムマネージャーであるメレディス・ホイットニー氏は、「4匹の仔ライオンは生まれてから数カ月の間、本当に大きな苦難に耐えてきた。ウクライナの繁殖施設で生まれ、生後数週間で孤児となった」と書面で述べている。

ウクライナとポーランドで孤児ライオンの世話をしてきたのは、獣医師のアンドリュー・クシュナー氏で、ミネソタ州まで付き添ってきた。

クシュナー氏は、砲撃が鳴り止まない状況の中でも3時間ごとにミルクを与え続け、電力がなくなった夜間には、ミルクを自分の手足で温めたという。

これから孤児ライオンたちが暮らすことになる施設では、ライオン、トラ、チーター、ヒョウなど、およそ130頭を飼育している。

その多くは、違法な動物売買の犠牲となったもので、安全で静かな生活環境のために、同団体では一般公開をせず、動物たちはフェンスで囲まれた広大な敷地で自由に暮らしているという。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2022.12.2)

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