パールハーバーの軍用住宅に供給されている水道水は海軍が管理している水道システムで、オアフ島一般住民が利用しているホノルル水道局のシステムとは異なる。
しかし今回、海軍の水道システムからの水道水に臭いがするとの複数の苦情が寄せられたために行われた水質検査で石油成分が検出されたことを受け、ホノルル水道局は特別な予防措置をとることになったとKHONが伝えている。
ホノルル水道局では、汚染の原因が疑われている海軍レッドヒル施設の近くにあるハラワ・シャフトから汲み上げている水量を削減するという措置を実施している。
パールハーバー周辺にある軍用住宅に水道を供給しているレッドヒル・シャフトはホノルル水道局のハラワ・シャフトから1マイルも離れていない。
ハラワ・シャフトはホノルル都市部の45万世帯に水道を供給している。
今回レッドヒル・シャフトからの水道水に石油成分が検出されたことで、ハラワ・シャフトにも汚染が広がるのではないかという懸念が広がっている。
海軍は燃料タンク施設からの燃料もれが発見された後、レッドヒル施設からの給水を停止しているが、谷を隔てたハラワ・シャフトにまで汚染が広がる可能性についてホノルル水道局のアーニー・ラウ氏は「海軍システムとホノルル水道局は同じ水脈から水を汲み上げています。同じグラスから2本のストローで水を飲んでいるようなものです。1本のストローの先が汚染された場合もう1本のストローにまで汚染が広がるのかどうか。それは私たちが懸念していることです」と述べている。
水質検査キットは今週中に到着する予定で、ハラワ・シャフトからの水の検査結果は12月6日の週に出ることになっている。
石油成分で汚染された水道水を飲むことは深刻な健康被害をもたらすといわれている。
写真: II.studio _ Shutterstock
(日刊サン 2021.12.2)
シェアする