ハワイ火山国立公園は、繁殖中のネネのつがいを保護するため、ウエカフナの駐車場の一部とクレーター・リム・トレイル・イーストの短い区間を閉鎖しているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ネネとは、希少なハワイ固有種のガチョウで、絶滅の危機に瀕している。公園当局によると、ネネの営巣シーズンは10月から5月とされているが、この期間中、多くのネネが公園内の車道やその近くで目撃され、とくに車による致命的な衝突を受けやすくなるという。
ハワイ火山国立公園の野生生物学者であるクリスティーナ・パクストン博士は、ニュースリリースにて、「この一時的な閉鎖は、人間の活動がネネの家族を混乱させることを防ぐものであり、ネネの生存と子育てを助けるための重要な措置だ。野良猫やマングースによる捕食、車との致命的な接触など、ネネは多くの困難に直面している」と述べた。
ネネを保護するため、公園訪問者は運転速度を落とし、道路付近ではネネに注意し、決して餌を与えないよう、少なくとも60フィート(約18メートル)離れることが推奨されている。
メスのネネは1つの巣に2個から5個の卵を産み、オスが見守る中、約30日間卵を温める。昨年はウエカフナの西端付近で別のネネのつがいが巣を作ったため、一家を保護するために駐車場、トイレ、展望台が5週間にわたって閉鎖された。
なお現在、ウエカフナの西側の展望台やトイレ、数十の駐車場は開放されているが、ネネの保護が必要になった場合は、急遽閉鎖される可能性がある。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.12.1)