企業の失業保険料 来年3倍?
労働者が仕事を失った場合に受け取る失業保険は、税金から支払われているのではなく、全ての企業が州政府に払っている失業保険料が積み立てられ、その基金から支払われている。
しかし新型コロナウィルスで失業者が増加し、州政府に積み立てられた失業保険料の基金はゼロになってしまっているどころか、数百万ドルもの赤字となってしまっている。
そのため州政府としては必要な失業保険基金を確保するために、2021年に各企業が支払う失業保険料を値上げしようとしているが、その金額は今年の金額のおよそ3倍にものぼるとKHONが伝えている。
今年3月には2.4%だった失業率は、4月にはおよそ10倍の23.8%と急上昇し、オアフ島の全労働者の4人に1人が失業者となった。
6カ月後の現在でも失業率はまた14.3%で、およそ91,700人が失業保険を受給している。
積み立てられた基金はすでに底をつき、連邦政府から6億9,500万ドルを借り入れて失業保険が支払われている状況だ。
しかし、すでに経済的に打撃を受けている中小企業が3倍の失業保険料を支払えるのか?
専門家によると、10人未満の従業員を抱えるレストランや小売業では今5,500ドルから6,000ドルの失業保険料を支払っているが、来年これが18,000ドルになったら倒産する可能性があり、さらなる失業者を生み出すことになるかもしれないという。
この件については州議会も懸念しており、検討するとしている。
(日刊サン 2020.11.25)
シェアする