ハワイ州は今年1月からオキシベンゾンとオクチノキサートが使用された日焼け止め製品の販売を禁止した。KHON2の報道によると、マウイ郡では来年、州の法案とは別の日焼け止め製品禁止法案が発効される可能性があるという。
マウイ郡議会では先頃、州法で禁止されている日焼け止めに使用されているものとは別の化学物質が沿岸海域やサンゴ礁、海洋生物に悪影響を及ぼすとし、新たな日焼け止め禁止法案を可決した。法案は22日、マイケル・ビクトリーノ郡長に正式に提出された。郡長が署名した場合、新たな日焼け止め禁止法案が2022年10月1日から発効される。
ケリー・タカヤ・キング議員は「化学物質が使用された日焼け止めを製造している企業は、内容物を調整した上で別の商標名を付け、州の販売禁止リストに載らないようにしている」と述べた。
一方、マウイ島在住の皮膚科医であるジョージ・マーティン博士は「海洋環境が受ける影響を分析する研究では、日焼け止めに含まれる化学物質が多く使われすぎている。研究は、ハワイのサンゴ礁で検出された化学物質の1,000倍が投入された人工魚礁の水槽で行われている」と話す。
FDAは現在、安全で効果的な日焼け止め有効成分として、酸化亜鉛と二酸化チタンのみを承認している。一方、FDA が2019年以降に収集した調査に基づくガイダンスはまだ発表されていない。
International Journal of Cancerに掲載された最新の研究では、ハワイ州の紫外線による皮膚がんの発生率が米国内で最も高いことが確認された。マーティン博士は、マウイ郡の新しい法律により使用可能な日焼け止めがさらに限られ、皮膚がんの発生リスクがさらに高まる可能性を示唆している。マーティン博士によると、ミネラル系の日焼け止めに比べ、化学物質が使用された日焼け止めは皮膚がんの原因となる紫外線A波(UVA)の遮断効果がはるかに高いという。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.11.23)
シェアする