冬のホリデーシーズンに新型コロナウイルスの感染者が急増するのを前に、米国政府は、家庭用のウイルス検査キット4個の無料配布を再度スタートした。
ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、9月に4回分の検査キットを注文しなかった人は、20日(月)から、最大8回分の検査キットを受け取ることができる。注文はCOVIDtests.govにて受け付けており、米国郵政公社(USPS)が無料で配達する。
インフルエンザのシーズンが始まり、RSウイルスの感染者が急増する中、政府は新型コロナウイルス検査キットの無料配布を開始した。米国で100万人以上の死者を出している新型コロナによる入院は、この秋には増加傾向にあったが、ここ数週間は安定している。過去のワクチン接種と感染による免疫が、例年に比べて患者数を低く抑えていると見られている。
無料の検査キットは、鼻腔をぬぐって行うタイプの自己検査だ。今回の配布は、パンデミック発生以来初めて、保険会社が検査費用を負担する必要がなくなった冬を前にして行われている。なお、非営利の健康調査会社「KFF」の分析によると、家庭用検査キット費用は平均11ドル(約1630円:148円/ドル換算)となっている。
食品医薬品局(FDA)は、この冬のアメリカ人の防御を強化することを期待して、9月に新型コロナワクチンの更新を承認した。このワクチンはXBB.1.5と名づけられたオミクロンの子孫をターゲットにしており、オリジナルのコロナウイルス株やもっと初期のオミクロン・バージョンをターゲットにしていた古いワクチンに取って代わるものである。最新型ワクチンの接種は生後6カ月以上のすべての人に推奨されているが、その普及は遅れている。
なお、米国の納税者は、パンデミックが始まってからの3年間で、新型コロナの検査、ワクチン、治療法の開発に数百億ドルを費やしている。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.11.21)