8月から始まった新学期も11月となり1学期間が終了して「ユニバーサル・スクリーナー」と呼ばれる試験結果が発表された。
その結果、ハワイ州の公立学校1年生から8年生までのうち、およそ4分の3は算数・数学の分野で1学年から2学年分遅れており、英語(ハワイにおける国語)の分野でも3分の2の生徒が遅れているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
11月18日、ハワイ州教育局の担当者はこの結果について「州内の163,000人の子供たちに関して、パンデミックの間に彼らの学業にどれだけ大きな遅れが生じたかということを表している数字だ」と述べている。
教育局では連邦政府からのコロナ救済補助金を使って、子供たちの学力レベルをパンデミック前の状態に戻すための計画を進めると教育委員会に説明している。
暫定教育委員長であるキース・ハヤシ氏は「子供たちの学力が元の状態に戻るまでには数年かかるかもしれません。担当局と学校は協力して学力レベルアップのために真摯に取り組む必要があります」と述べている。
公立学校に通う85,000人以上の生徒が1学期が終了した時点で「ユニバーサル・スクリーナー」試験を受けているが、1年生と2年生では高学年の生徒に比べて英語と算数で非常に低い学力を示しており、3年生は良い結果を示している。
パンデミック中、新型コロナウィルス感染抑止対策として学校閉鎖が行われ、対面授業が行われなかった影響が、入学したばかりの生徒により大きな影響を与えたものと見られている。
副教育委員長のフィリス・ウネバサミ氏は「高学年の方が少しだけ良い結果を出していますが、それでも大多数の生後は少なくとも1学年分低い数値となっています」と述べている。
障害を持つ生徒と英語が母国語でない生徒はさらに低い点数となっており、障害を持つ生徒のうちたった6%が英語と算数・数学で学年並みの学力、英語を母国語としない生徒では12%が英語で、9%が算数・数学で学年並みの学力を持っているという結果だ。
また経済的に困窮している家庭の生徒では23%が英語で、16%が算数・数学で学年並みの学力を示しているという。
写真: Shutterstock
(日刊サン 2021.11.19)
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