プラ禁止法 施行延期を要請
ハワイ・レストラン協会は、ホノルル市に対して来年1月1日から施行される市条例の延期を求めたとKHONが伝えている。
2019年の12月に可決された条例40条は、使い捨てのプラステイックのカトラリー(フォークやナイフ、スプーン)を禁止するという条例で、2021年1月1日から施行されることになっている。
レストラン経営者たちでつくるレストラン協会は、環境保全のためにこの禁止条例が重要だということに賛同しているが、新型コロナウィルスで経営が苦しくなっている中で、さらにこの条例の対策のために費用がかかるのは負担が大きすぎるとして、準備期間としてもっと時間が欲しいと施行の延期を求めている。
この使い捨てのプラスティックカトラリーを禁止する法律は、アメリカ国内で最も広がっている法律の一つで、これからの2年間で、テイクアウトの食事についてくるプラスティック製品は全てなくなるだろうと言われている。
プラスティック袋、ポリスティレンの容器、プラステイックの容器やフタ、使い捨てのプラスティックのストローやフォークやスプーンなど全てがなくなることになる。
レストラン協会の議長で、マクドナルドのフランチャイズオーナーであるビクター・リム氏は「新型コロナでお金が消えていった。40条が成立した時には、このような状況になるとは誰も思わなかった。ホノルルがエコ対策で環境に優しい都市になると歓迎していた。しかし今は1年半前と状況は全く違う。毎日のようにレストランが閉店していくほど苦しいのだ」と述べている。
条例によると、レストランは90日間の移行猶予期間が認められており、その間に今在庫として抱えているプラスティック製品を使い切り、新しい供給先から非プラスティック製品を購入する必要がある。
しかしこれらの製品を供給できる会社は多くないために費用面でも製品面でも選択肢が少ないという。
この猶予期間が終了した後にプラスティック製品を使用すると罰金として1日につき1,000ドルが課せられることになる。
消費者に費用を負担させる対策を取らざるを得ないというレストランもある。
市議会議員のアン・コバヤシ氏は「来週行なわれる議会で検討するように働きかける」としている。
(日刊サン 2020.11.11)
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