凶悪犯罪の増加を懸念する高齢者の間で、合法的で殺傷能力のない護身用具であるペッパーボールガンの人気が高まっているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
ペッパーボールガンのブランド「バーナ(Byrna)」のマーケティング・収益担当最高責任者であるルアン・ファム氏によると、使い方は簡単で、許可も必要ないという。バーナは、銃ではなく、二酸化炭素で発射するランチャーであり、「バーナ弾の衝撃はさまざまで、キネティック弾を使えば硬い表面で跳ね返るし、 化学弾は衝撃で破裂するように設計されている」と同氏は説明する。
ファム氏はホノルルで副保安官たちにこの武器の使い方を教えている。一般市民には正式な指導は必要ないとはいえ、扱いには慣れておくべきだという。
バーナ弾は、一発受けただけでもひどい打撲を負い、肺が潰れることもあるという。ファム氏は、「中枢神経系を攻撃し、皮膚が露出しているすべての部分は焼かれるような刺激があり、鼻水が止まらなくなる。激しい痛みで目は開けていられなくなり、こうした症状は30分から40分間、一斉に起こる」と語る。
「リブ・セーフ・ハワイ」では、毎日約10丁のペッパーボールガンが出荷されている。同店では、バーナ・ランチャーは429ドルから578ドルで販売されている。
ホノルルに住むゲイリー・イナミネ氏は、ペッパーボールガンを購入したばかりだ。「高齢者を狙った犯罪がますます増えているので、安全を守るための護身用具が必要だと思った。私たちは誰かを殺そうとしているわけじゃない。ただ、基本的にトラブルを避けたいだけだ」
ファム氏は、ペッパーボールガンによって「助けを呼ぶまで攻撃を食い止めたり、攻撃を阻止したりすることができる」と語る。しかし、同様の非致死性の武器は、週末にカピオラニ・ブルバードで起きた、ペッパーボール銃で無差別に人を狙った襲撃事件でも使われた。事件の容疑者、クリス・トラン(42)はテロ脅迫罪に問われている。
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