【ハワイニュース】州保健局、インフルエンザと新型コロナの予防接種を住民に呼びかけ
州保健局(DOH)は、ホリデーシーズンを前に、ハワイ住民に新型コロナとインフルエンザの予防接種を受けるよう推奨しているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
州疫学者のサラ・ケンブル博士は声明の中で、「ホリデーシーズンには旅行や社交的な集まりが増えるため、新型コロナやインフルエンザが急増することがよくある。DOHは、生後6カ月以上のすべての人に、自分自身だけでなく、まわりの人、とくに高齢者や免疫不全の人々を守るためにも、最新の新型コロナとインフルエンザのワクチンを接種することを勧める」と述べた。
米国疾病予防管理センター(CDC)は9月12日(火)に最新の新型コロナワクチンを推奨しているが、摂取率は、米国全土で低い水準となっている。最新のデータでは、米国では成人のわずか7%、小児の2%が最新の亜種を対象とした新型コロナワクチンを接種していることがわかった。ハワイでは、8日(水)までの自主報告によるDOHのデータによると、推定9万8738回分の最新ワクチンが接種されており、これは州の人口のほぼ7%にあたる。
米国が新型コロナパンデミック緊急事態の終結を宣言してから半年が経過したが、危機感は薄まっているようだ。1月にハワイ大学経済研究機構が行った調査によると、新型コロナ疲れがすでに出ており、調査対象者の3分の1以上がパンデミックは個人生活では終わったと認識しているという結果が出た。そのため、新型コロナの予防接種に前向きな住民でさえも、ほとんどの住民が接種を急ぐことはなかった。
「カイザー・パーマネンテ・ハワイ」では、今年のワクチン接種率が昨年に比べて6%低下したことを確認している。なお、カイザークリニックでは、生後6カ月以上の全会員が予約なしに新型コロナワクチンを接種できる。
新しく更新された2023-24年の新型コロナワクチンは、9月にDOHがハワイでの新型コロナ感染者の大半を占めていると発表したオミクロン変異体のXBB系統を標的としている。CDCは、重症化、入院、死亡を防ぐため、生後6カ月以上のすべての人に最新のワクチンを接種することを推奨している。
連邦保健当局はまた、「ブースター」という言葉を使うのをやめ、インフルエンザの予防接種が毎年更新されるように、新型コロナの予防接種を「ワクチン」と呼ぶようになった。
一方、ハワイでの1週間の感染率と入院率は夏より減少している。8日(水)、DOHは1日平均69件の新規感染者を報告し、平均陽性率は7.3%と前週の8.0%から減少した。病院からは1日平均50人の入院患者が報告され、5週間でほとんど変化はなかった。
しかし、新型コロナに関連した死亡者は増加の一途をたどっており、8日(水)にさらに10人が報告されたことで、ハワイの新型コロナによる死亡者数は2075人となった。その多くは65歳以上の住民である。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.11.9)