【ハワイニュース】イゲ知事、ハワイ州の旅行制限緩和発表 海外旅行者受け入れ柔軟に
デービッド・イゲハワイ州知事は2日、今月8日から連邦政府が発効する新しい海外旅行要件の下で、ハワイへの海外旅行者を歓迎し、ワクチン接種済みの米国内旅行者についても要件を緩和すると発表した。
要件緩和を見込んでいた各航空会社は、既に国際線のフライトを増便し、座席数も多めに確保している。一方、ハワイ州の旅行業界では、オアフ島とハワイ島を訪れる旅行者の多くを占める海外旅行者数の完全な復活にはまだ時間がかかるという見方が濃厚だ。
連邦政府が発効する新しい旅行要件では、セーフトラベルハワイプログラムに参加している日本、カナダ、韓国、台湾、フィリピン、タヒチからの海外旅行者を対象に、ワクチン接種と抗原検査の要件を追加すると同時に、PCR検査や隔離などの検疫は免除される。
現在は上記6か国からの海外旅行者に限り、出発72時間前以降にハワイ州が認定した医療機関で受けたPCR検査が陰性の場合、検疫を回避することができる。8日からは、海外旅行者はハワイ行きの飛行機への搭乗前にワクチン接種を受けている必要があると共に、PCR検査の代わりに抗原検査を受ける必要がある。
これについてハワイツーリストジャパンのマネージングディレクター、エリック・タカハタ氏は、ホノルルスターアドバタイザーの取材に対し次のように話した。
「今回ワクチン接種の要件が追加されたが、現在接種率が70%を超え、アメリカの接種率を上回っている日本にとっては問題にならないだろう。日本からの旅行者はPCR検査の代わりに抗原検査を受ける必要があるが、日本では、PCR検査の費用は1人あたり最大500ドル、抗原検査は最大80ドル。つまり、新しい要件下では4人家族の検査費用が2,000ドルから320ドルに下がるということになる。
また、日本でも、年末までには海外からの旅行者に対する規制の一部を緩和されることが期待されているが、日本政府が旅行検疫に含まれる自主待機期間を大幅に短縮、もしくは完全に廃止するまでは、ハワイは日本からの旅行者数が激増することはないだろう。現在、日本からの月間旅行者数は平均で約1,500人に留まっており、パンデミック以前の13万人と比較すると『ほんの一部』としか言えない。
一方、旅行業界では来年早々にも旅行要件の更なる緩和が期待されている。ハワイアン航空、JAL、ANA、ZIPAIRは既に11月、12月、1月の日本–ハワイ間のフライトを増便しているが、日本旅行業者がハワイへの門戸を広げていることを示す良い兆候だ」。
写真:Shutterstock
(日刊サン 2021.11.03)
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