デービッド・イゲハワイ州知事が今年8月、本土からの旅行者に対してハワイへの訪問を自粛するよう要請した結果、９月のハワイ州の月間訪問者数が30％減少した。ハワイ宿泊観光協会CEOのムフィ・ハンネマン氏は「8月の自粛要請で9月と10月の訪問者は激減した。しかし先週、知事がワクチン接種済みの旅行者に訪問を再開するよう呼びかけたことで旅行業界の景気は再び回復の兆しを見せている」と話した。

ハネマン氏を始めとした旅行業者らは、リック・ブランジャルディホノルル市長が先週、集会とビジネスに対する制限緩和を決定したことも合わせ、過去2年間のパンデミックで荒廃した業界が11月末頃から回復を始めるのではないかと予想している。

一方、KV＆アソシエイツ・ホスピタリティ・コンサルティング代表のキース・ビエイラ氏は「ハワイの観光業界において主要な収入源である日本人観光客がまだ戻って来ていないため、ホテルやレストランが全て元通りになるにはまだ時間がかかる」と語った。

ジョシュ・グリーン副知事は「ハワイ州のワクチン接種率が高く、新規感染者数が減少していることを考えると、旅行者を再び迎え入れるリスクはほとんどない。現時点の州内の新型コロナによる入院患者は69人で、ピーク時に比べて85％減少している。新規感染者数についてはピーク時に比べて90％減少している」と述べた。

ハワイ大学旅行産業管理学部のジェリー・アグルサ教授は次のように意見を述べた。
「旅行先としてハワイと競合するメキシコやカリブ海などのワクチン接種率は、ハワイのそれよりも遥かに低い。この土地の安全性を外部に強調することで、より多くの旅行者を獲得することも可能なのではないか。個人的には、ハワイの旅行業界の見通しは明るいと思っている」