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【ハワイニュース】マウイ島の低所得者向け住宅建設プロジェクト進まず ハワイ先住民が土地所有権を主張

マウイ島北西部ワイエフ・ビーチロード近くのカヘキリ・ハイウェイで24日、ハワイ先住民のグループが、低所得者向け住宅(Affordable House)建設計画に対するデモ活動を行ったとハワイニュースナウが報じている。

デモでは、数十人の先住民がハワイ王国の旗やプラカードを掲げ、建設反対を訴えていた。

この地域では、非営利団体「マウイ・エコノミック・オポチュニティ」(Maui Economic Opportunity: MEO)が、120棟を有する低所得世帯向け賃貸住宅の建設を計画している。

デモに参加したハワイ先住民らは、「土地の所有権は自分たちのもの」と主張している。

デモに参加したノエラニ・アヒアさんは、「オハナ・マラマ・アイナ(※)。私たちはその土地でカロ(タロイモ)を育て、イウィ・クプナ(先祖の遺骨)を守っています。伝統的な行事を行う場所、オハナとして集まる場所であり、代々の先祖の遺骨が埋葬されている場所なのです」と話した。

デモに参加した先住民らは、ワイエフの住宅建設予定地は「クレアナ・ランド(重要な土地)」であり、1800年代にハワイ先住民の農民に与えられた土地と主張している。しかし多くの場合、このような土地の所有権は文書化されていない。これに対しMEOは、該当の土地は「ハワイ王室の『特許付与』であり、政府が購入済」と述べている。

同社のデビー・カベベCEOは声明で、次のように述べた。

「私たちは、該当の土地に関し、すべての法的権利を行使するプロセスを尊重しています。司法手続きに則った調査を行った結果、該当の土地は、マウイ・エコノミック・オポチュニティが、(元の所有者の)ルナリロ王からさかのぼる法的所有者であることが明確に示されました。

先住民の方々の先祖代々の土地であるという主張は、裁判所によって効力がないものと見なされています。先住民の遺跡については、現在までに重要なものは発見されていないものの、プロジェクトが終わるまで注視を続けるつもりです。

土地の不法占拠や不法侵入は、地元の人々が今すぐにでも必要としている低所得者向け住宅の建設を妨げています。土地の退去通知が発行された後、住居の支援を必要とする人々のため、シェルター提供団体に連絡を取りました」

建設が予定されている低所得者向け住宅は、収入が地域の平均の3060%の世帯向けで、1ベッドルームの月額賃料は約569ドル(約84,000円)から。2ベッドルーム、3ベッドルームの部屋も入る予定。

MEOのウェブサイトによると、着工は昨年の予定だった。

Ohana Malama Aina:「家族の大切な大地」というほどの意味。Malamaには「ハワイを大切にする心」、Ohanaには「世代を超えて営々と続く人々」という意味も含まれている。

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写真:Shutterstock.com

 

(日刊サン 2022.10.26)

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