パルクールのプロの教師であるローランド・ナイル・ターナー氏が行っている子ども向けのプログラムが注目を集めているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
29歳のターナー氏は、「パルクールは、常に発展させることができる動きの基礎だ。体操、ブレイクダンス、マーシャルアーツなど、他のスポーツの動きもたくさん取り入れている。どんな動きも取り入れる。僕たちは動き全般が大好きなんだ」と語る。
パルクールとは、フランス発祥のスポーツで、走る・跳ぶ・登るなどの「移動動作」で心身を鍛える運動方法だ。身体ひとつで障害物を乗り越えながら華麗に進む様子は、Xゲームやアメリカン・ニンジャ・ウォリアーなどを彷彿とさせる。
しかし、ターナー氏が「SetinMotion.xyz」というパルクール・トレーニング事業を通じて6歳から18歳の青少年に教えているのは、もっとシンプルなものだ。
クラスでは、体力、協調性、恐怖心の克服に重点を置いており、肉体的な要素だけでなく、精神的な要素も重視しているという。
ターナー氏が生徒たちに使う障害物コースは、子どもたちの技術レベルに合ったもので、上達するにつれて難易度が上がっていく。走ったり、跳んだり、登ったりするだけでなく、怪我をしないように正しい転び方も学ぶ。
同氏は、「パルクールの練習をしていれば、自然と身につくものだ。いつかは転ぶ。だから、より良い方法を知ることが重要なんだ」と語る。また、ここで子どもたちが学んだコーディネーションとコントロールは、他のスポーツにも応用できるという。
現在、ターナー氏はハワイの4つの学校で学期制のパルクール・コースを行っており、放課後のプログラムに興味を持ってくれる人を探している。「もしパルクールを体育のプログラムに取り入れることができれば、子どもたちが動きや自分の体をよりよく理解できるようになるだろう」。
10代の時に北カリフォルニアでパルクールを始めたターナー氏は、パルクールのトレーナーが数人しかいないハワイで、このスポーツが発展することを望んでいる。
同氏は、「今はとても小さなコミュニティだ。パルクールを広めるために、新しいコーチの指導にもあたっている」と語る。
また、パルクールの個人レッスンも行っており、無料のコミュニティ・イベントなども開催している。
子どもたちとの関わりの中で、最も好きなことについて、ターナー氏は、「子どもたちが、できないと言っていた課題をクリアした時。そうすると、満面の笑みがこぼれる。何度も何度もやりたくなるんだ」と語っている。
ターナー氏のパルクール・クラスの詳細はこちら。
https://www.setinmotion.xyz/
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.10.18)