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【世界のこぼれ話】脳外科手術中に患者がサックス演奏 ローマ

イタリアのローマで、脳腫瘍を除去する手術を受けた35歳の男性患者が手術中にサックス演奏をしたことが話題になっているとUPIが報じている。手術が行われたパイデイア国際病院が13日にニュースリリースで発表した。手術チームを率いたのは、複雑な脳腫瘍手術や覚醒下手術の国際的権威で脳神経外科医のクリスチャン・ブローニャ医師。

ニュースリリースによると、脳の覚醒下手術では、脳機能の根幹にある会話、記憶、動作などを司る神経回路網の非常に正確なマッピングが可能だという。この種の手術の目標は、患者の生活の質を維持しながら、脳腫瘍や脳の特定の領域にある海綿状の奇形血管を取り除くことにある。手術を受けた患者は左利きで、サックスを演奏しながら脳手術を受けた。

手術は9時間以上に及び、手術チームは脳神経外科医、麻酔科医、神経心理学者、神経生理学者、エンジニアなど、世界中から集まった10人以上の専門家で構成された。術中は最先端技術が導入され、ニューロナビゲーション、トラクトグラフィー、超音波吸引器、術中超音波、継続的な神経モニタリングなどが行われた。がん細胞には、健康な組織との識別が容易な専用トレーサーが使用された。

ブローニャ医師は、「覚醒下手術は、脳の病変の除去に関して最大限の結果を得ることができると同時に、魅力的でありながら多くの点で謎に包まれている器官、脳の機能を垣間見る窓が提供される」と話した。

写真:Shutterstock.com

(日刊サン 2022.10.17)

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