州衛生局によると、州内で呼吸器系疾患に罹る子供の数が急増しているという。
これはアメリカ全土で見られている傾向だが、新型コロナとの関連はないとホノルル ・スター・アドバタイザーが伝えている。
呼吸器系合胞体ウィルス(RSウィルス:Respiratory Syncytial Virus)やライノ・ウィルス(Rhinovirus)と呼ばれるウィルスに罹患して救急センターに運ばれるケースが目立ってきているという。
ハワイ・ヘルス・ケア協会のヒルトン・レイテル氏は13日(木)、記者会見で、「子供たちの間でRSウィルスやライノ・ウィルスに罹患するケースが増加している。これらの呼吸器疾患は、島民にも観光客にも影響を与える。成人の間でも増加傾向にあるが、子供たちと比べるとまだ少ない」と述べた。
RSウィルスあるいはライノ・ウィルスに由来する入院患者数については未確認だが、満床状態だという。
小児科医のジェシカ・コスト氏によると、子供たちがRSウィルスやライノ・ウィルスに感染しても、通常は家庭で安静にしていることで完治し、たとえ救急センターで治療を受けることがあっても、入院することはほとんどないという。
「保護者に伝えたいのは、こういったウィルスはすでに日常的に見ているもので、パニックになる必要はないということだ。家庭で様子を見て、通常は2週間くらいで回復する。ただし、急に呼吸が速くなる、水分を受けつけなくなるなど、様子がおかしい場合には、診察を受けさせてほしい」
これらのウィルスは毎年12月から2月にかけて増加が見られるが、今年は例年より少し早く、より重症化が確認されている。
2歳以下の子供が罹患すると、幼すぎて自分で鼻がかめなかったり、タンを吐き出せないため、より注意が必要だが、今年は4歳くらいまでの子供も影響を受けているという。
シェアする
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.10.14)