【ハワイニュース】全米の消費者物価指数、過去10年間で最高値に ハワイの物価にも影響
全米の消費者物価指数、過去10年間で最高値に ハワイの物価にも影響
米労働省の発表によると、先月、アメリカ国内の消費者物価指数(※)が過去10年間で最高値に達し、前年度より5.4%上昇した。このことが、ハワイの企業や消費者に影響を与える可能性があるとハワイニュースナウが報じている。
スポーツ用品輸入業者のレジー・アパナさんは「以前と比べ、商品の価格は入荷の時点で20~30%高くなっている。マージンも同じように上がっているため、販売価格をそのままにすると利益が上がらない」と話した。
年に2回報告されるハワイ州のインフレ率は、アメリカ国内のインフレ率を反映する傾向があるが、全てに反映するわけではない。マノア在住のレイ・パドロンさんは「ハワイの生活費がカリフォルニアやニューヨークよりも遥かに安いことは事実だ」と話す。
しかし、低所得者らにとってはインフレ率のわずかな増加も大きな打撃になる。ウィットモアビレッジ在住のニッコ・フェラーロさんは、家賃を支払うために食費を抑えており、ガゾリン代の節約のため、自転車に乗って仕事に行くことが多くなったという。
物価のさらなる高騰は、労働者らの州政府に対する賃金引き上げ要求の圧力を一層強めることにもなる。ハワイ労働者センターのセルジオ・アルキュビラ氏は、「私たちはこれまでにも最低賃金の引き上げを求めてきた。現在、州の1時間あたりの最低賃金は10.10ドル。生活費が高くなっているにもかかわらず、今年度の州議会では最低賃金の引き上げがなかった」と話した。
(※)消費者が住宅、食料品、ガソリン、その他の商品やサービスに支払う金額の測定値。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.10.14)
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