ハワイ州保健当局、新型コロナ関連の虚偽情報に注意促す
新型コロナウィルスの懐疑論者らが拡散したとされる死亡率に関するレポートについて、ハワイ州保健当局(DOH)が警鐘を鳴らしている。問題になっているのは「インフルエンザの死亡率は新型コロナによる死亡率を上回っている」という内容のレポートで、保健局が発表した昨年の「肺炎及びインフルエンザによる死者数859人」という統計を根拠としている。
DOHは「昨年の肺炎及びインフルエンザによる死者数は859人で、そのうちの1人が実際にインフルエンザで死亡した。残りの死亡者の死因は肺炎で、大多数は新型コロナに関連している」と述べた。
疫学専門家ののサラ・ケンブル博士は「ハワイ州を含め、世界中の新型コロナによる死亡率は、インフルエンザによる死者数よりもはるかに致命的だった」と話した。ハワイでは2020年9月27日から2021年10月2日にかけてインフルエンザによる死亡者は1人だったことが確認されている。一方、同じ期間の新型コロナによる死亡者数は608人だった。新型コロナウイルスは肺炎を引き起こす可能性があるため、「肺炎及びインフルエンザ」による死亡者数の統計に含まれているという。
ケンブル博士は「DOHが発表した859人という数字には、インフルエンザ、新型コロナ、連鎖球菌、その他の細菌性による肺炎と、感染性ではない肺炎による死亡者数が含まれている」と説明した。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.10.13)
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